2015年12月06日

第36回青龍映画賞


第36回青龍映画賞・暗殺11月26日夕刻、慶煕大学平和の殿堂で開催された授賞式をSBSが実況中継した。
総合司会は、同映画賞の顔ともいえるキム・ヘスとユ・ジュンサンが務めた。一週間前の大鐘賞授賞式の余波があったものの、欠席者は少なかった。
同賞のハイライトである最優秀作品賞には「暗殺」が選ばれた。
男女主演賞は、「思悼(サド)」のユ・アインと「誠実の国のアリス」のイ・ジョンヒョンが獲得した。イ・ジョンヒョンはKBSの大河ドラマ「大王世宗」を途中降坂した後、活動を中国に移し、しばらくブラウン管に姿を見せなかった。帰国後、映画に主演しての受賞である。
ユ・アインは、他にも「ベテラン」というヒット映画に主演し、どちらからでも主演賞に選ばれる可能性があったと言われる。
最多観客賞は、千万人以上観客動員した映画に与えられるが、今回は三本の映画(国際市場、暗殺、ベテラン)が該当した。その中から1,400万人以上の最多観客を集めた「国際市場」に同賞が贈られた。
今回の授賞式で目立ったのが、放送時間の制約のため、受賞者たちに手短にスピーチするようにと頻繁に急き立てたことである。忙しなく、余裕のない貧しい感じのイベントになってしまった。

受賞者と受賞作品

最優秀作品賞  暗殺(ケイパー・フィルム社)(チェ・ドンフン監督作品)(写真上)

主演女優賞  イ・ジョンヒョン(誠実の国のアリス)(写真左)
第36回青龍映画賞主演男優賞  ユ・アイン(思悼)(写真右)

監督賞  ユ・スンワン(ベテラン)

助演女優賞  チョン・ヘジン(思悼)
助演男優賞  オ・ダルス(国際市場)

新人女優賞  イ・ユヨン(奸臣)
新人男優賞  チェ・ウシク(巨人)

新人監督賞  キム・テヨン(巨人)

チョンジョンウォン人気スター賞
 男優  イ・ミンホパク・ソジュン
 女優  パク・ポヨンキム・ソルヒョン

チョンジョンウォン短編映画賞  ユ・ジェヒョン監督(出社)

技術賞(衣装)  チョ・サンギョンソン・ナリ(暗殺)
撮影・照明賞  キム・テギョンホン・スンチョル(思悼)
編集賞  ヤン・ジンモ(ビューティ・インサイド)
音楽賞  パン・ジュンソク(思悼)
美術賞  ユ・ソンヒ(国際市場)
シナリオ賞  キム・ソンジェソン・アラム(少数意見)

最多観客賞  国際市場(観客1,400万人以上)
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2015年11月22日

第52回大鐘賞映画祭


11月20日夕刻、ソウル・ヨウィドのKBSホールで開催された当映画祭を、恒例の総合司会者シン・ヒョンジュンが新しい相方のハン・ゴウンと共に進めていった。しかし、受賞者の欠席が相次ぎ、式典は冷や水を浴びせられたような格好と化した。大半に近い11部門で代理人がトロフィーを受け取った。特に、男女主演賞候補9人全員が式場に姿を現さず、男女主演賞の受賞スピーチが聞かれないという前代未聞の事態が起きた。長年にわたる大鐘賞が抱えてきた問題点がここに来て一挙に噴出した様相である。映画祭の主催者である社団法人・韓国映画人総連合会に対する俳優たちの「ノー」がこの欠席問題を引き起こした。俳優たちと一部制作スタッフによる一種のストライキとも言える。映画祭の前に韓国映画人総連合会は、授賞式に欠席した場合、代理受賞は認めず、次点の者に与えると発言し、物議をかもした。また、新設の「分かち合い和合賞」を受賞予定であった女優キム・ヘジャに対して、代理受賞の問題で賞そのものを取り消してしまった。一般に対する俳優の人気投票を有料化したことも「露わな商売」との批判を招いた。映画祭の審査基準も不透明で、実力本位ではないとの指摘も度々あった。大鐘賞は、その威信が地に落ち、存続の危機に直面している。レッド・カーペットなどのハリウッドのアカデミー賞やカンヌの映画祭をコピーしたような授賞式のあり方も反省し、韓国人にマッチした独自の映画祭に生まれ変わることが待たれる。
今回「国際市場」が最優秀作品賞、監督賞、主演男優賞などの10部門で受賞した。

第52回大鐘賞1

第52回大鐘賞2

(男女主演賞にノミネートされたが、欠席した俳優たち)



受賞者と作品

最優秀作品賞  国際市場

監督賞  ユン・ジェギユン(国際市場)

主演男優賞  ファン・ジョンミン(国際市場) 欠席
主演女優賞  チョン・ジヒョン(暗殺) 欠席

助演男優賞  オ・ダルス(国際市場) 欠席
助演女優賞  キム・ヘスク(思悼) 欠席

新人男優賞  イ・ミンホ(江南1970)
新人女優賞  イ・ユヨン(春)

新人監督賞  ペク・チョンヨル(ビューティ・インサイド) 欠席

シナリオ賞  パク・スジン(国際市場) 欠席
撮影賞  チェ・ヨンファン(国際市場) 欠席
照明賞  キム・ミンジェ(京城学校: 消えた少女たち)
音楽賞  キム・ジュンソン(ザ・テナール: リリコ・スピント)
録音賞  イ・スンチョル、ハン・ミョンファン(国際市場)
編集賞  イ・ジン(国際市場)
美術賞  チェ・ギョンソン(尚衣院) 欠席
衣装賞  チョ・サンギョン(尚衣院) 欠席

先端技術特別賞  ハン・テジョン等CGチーム5名(国際市場)

企画賞  国際市場

韓国映画功労賞  チョン・チャンファ(監督)、ユン・イルボン(俳優)

海外部門
 主演男優賞  孫紅雷
 主演女優賞  高圓圓

男優人気賞  キム・スヒョン 欠席
女優人気賞  コン・ヒョジン 欠席
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2015年10月05日

六龍が飛び立つ


六龍が飛び立つ10月5日からSBSでスタートする「ファクション」形式の歴史ドラマ。ファクション(Faction)というのは、ファクト(Fact)とフィクション(Fiction)の合成語で、最近の韓国の歴史ドラマはこの形式で制作される傾向にある。
ドラマの舞台は、14世紀末の朝鮮王朝建国期で、日本の時代劇で繰り返し登場する織田信長や豊臣秀吉、徳川家康らの戦国時代末期に匹敵するくらいに何度もドラマ化された。主要人物は、当然のごとく開祖の李成桂とその五男の李芳遠で、2人の周辺を飾った鄭道伝(チョン・ドジョン)、趙末生(チョ・マルセン)、黄喜(ファン・ヒ)、イ・シンジョクらの実在人物の他、「根の深い木」に登場した剣客イ・バンジ、ムヒュルらが顔を揃える。

演出は、「根の深い木」のシン・ギョンスPD。

脚本は、「大長今」や「善徳女王」、「根の深い木」を書いたキム・ヨンヒョンパク・サンヨンの共同執筆。前作の「根の深い木」の前日譚(プリクォール)として、世宗大王の父親で、朝鮮王朝の基礎を固めた鉄血君主の太宗・李芳遠を中心とする6人の人物の野望と成功ストーリーを描く。李芳遠の少年時代に青年期にあった2人の剣客にスポット・ライトが当てられる。

龍飛御天歌と六龍

タイトルの「六龍が飛び立つ」は、1445年にチョン・インジら集賢殿の学者たちが本文を書いた叙事詩「龍飛御天歌」(ヨンビオチョンガ)の序文の一節に由来する。世宗大王が創設した朝鮮文字「訓民正音」の公布前にその実用性を検証するためにハングルで書かれた最初の文献である。この中の六龍というのは、世宗以前六代に遡る穆祖(李安社)、翼祖(李行里)、度祖(李椿)、桓祖(李子春)、太祖(李成桂)、太宗(李芳遠)の六人のことを言う。ドラマでの六龍は、太祖・李成桂、李芳遠、鄭道伝、イ・バンジ、ムヒュル、プニ(イ・バンジの妹)の主要登場人物六人を指す。

主要登場人物

ユ・アイン  李芳遠(後に第三代太宗となる。太祖・李成桂の息子たちの中で一番父親に似て文武に秀でていた。強力な王権主義者として、臣権主義を唱える学問の師、鄭道伝と政敵の仲になる。朝鮮を建国し、王朝の礎を確立する過程で政敵を片っ端から葬り去る鉄血君主であった。世宗が名君になれたのは、汚れ役を全部引き受けた父親、芳遠がきれいに掃除をした後で代替わりしたお蔭とも言われる)

キム・ミョンミン  三峰・鄭道伝(太祖・李成桂の軍師として易姓革命を達成し、朝鮮建国を実現させた功労者。建国後も政治・社会制度の礎となる法律作りで後世に伝わる業績を残した。宰相中心の臣権政治を標榜したため、李芳遠と対立することとなり、抹殺され、長きにわたって朝鮮の逆賊のレッテルを貼られた。ドラマの中で秘密組織の「密本」を結成した張本人として登場する)

チョン・ホジン  太祖・李成桂(鄭道伝の協力を得て新王朝を樹立するが、四男の李芳遠により鄭道伝を失うと、建国の意欲をなくし、息子と対立することになる)

ピョン・ヨハン  イ・バンジ(別名タンセ。三韓第一の剣と称される。鄭道伝の護衛武士で、プニの兄)

ユン・ギュンサン  ムヒュル(朝鮮第一の剣士と称される。李芳遠と共に建国に尽くすが、一時李芳遠と疎遠になる。世宗の信頼厚く、内禁衛将に抜擢される)

シン・セギョン  プニ(イ・バンジの妹。兄の政敵である李芳遠と恋に落ちる)

チョン・ユミ  ヨニ(鄭道伝の恋人であり、イ・バンジの初恋の女性。鄭道伝を中心とする臣権派の紅一点として活躍する。高麗第一の諜報商人組織ファサダンの黒帖となって活動する最中、鄭道伝と出会い、彼の政治理念に共鳴する)


ドラマのハイライト 最強の女剣士・チョク・サグワン

六龍が飛び立つ -2物語の後半に登場するや視聴者の目をくぎ付けにしたのは、高麗秘剣の谷山(コクサン)剣法の伝承者、チョク・サグワン。高麗最後の恭譲王とその子息の護衛に当たっていたが、守り切れず一人生き残る。朝鮮王朝建国の主人公たちに復讐心を抱き、イ・バンジとムヒュルの二人を相手に対決することになる。三人とも歴史に実在しない架空の人物。
チョク・サグワンを演じるのは、韓国芸術総合学校で韓国舞踊を専攻し、卒業したハン・イェリ。学生時代に校内制作の映画に助っ人出演し、それが縁で俳優の世界に入った。韓国舞踊で鍛えた柔らかい身のこなしで最強の二刀流を見事に演じて見せた。不思議な存在感がある。ある時はあどけない少女のようで、ある時は氷のように冷たい視線で敵を睨み付け情け容赦なく切り倒す。ドラマの中では、自分で振り付けした韓国舞踊を踊る。視聴者にとってサービスの多い出演者であった。
posted by rekishinootoshimono at 07:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 韓国ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする