2010年08月18日

成均館スキャンダル


成均館スキャンダルKBS 2TVで現在放送中の「九尾狐・女狐伝」の後を受けて8月30日からスタートする新トレンド時代劇。

チョン・ウングォル作家のベストセラー小説「成均館儒生たちの日々」を原作にして、成均館を主な舞台に繰り広げられる朝鮮王朝時代の学園青春歴史ドラマと銘打たれる。人気ドラマ「花より男子」の時代劇版となる。当然のことながら、花の美男子四人組(F4)の恋と友情を描く。この四人組の中に男装した女子が混じっているという設定。

四人組(写真=成均館制服姿)を演じるのは、今人気の若者たち。その中でも、東方神起の一員であるミッキー・ユチョン(本名はパク・ユチョン)が儒生イ・ソンジュンに扮して話題を呼んでいる。主人公の男装の女儒生を演じるのは、パク・ミニョンソン・ジュンギユ・アインが加わって花の四人組を形成する。他に「インスンはきれいだ」のソ・ヒョリム、ハ・ジウォンの実弟チョン・テスカン・ソンピルチェ・ビョンチャンらが出演する。

また、中堅の大物俳優たちが脇を固め、政争というドラマの太い軸を演じてみせる。国王正祖を演じるのは、「ファン・ジニ」のチョ・ソンハ、老論の左議政(左大臣)イ・ジョンムにはキム・ガプス、南人の丁茶山(チョン・ダサン)ことチョン・ヤギョンにはアン・ネサンらが扮する。

キム・テヒが脚本を書き、演出はキム・ウォンソクPD。

成均館の花の四人組

キム・ユンシク(パク・ミニョン): 実はキム・ユニという女性で、弟の名を騙って男装し、女子禁制の成均館学生に納まる。幼くして亡くした父親が成均館の博士であったこと、そして金藤之詞のために不慮の死を遂げたことを知る。ドラマの後半は、父親の死の秘密を明らかにするために活躍する姿が描かれる。父親は南人派に属し、チョン・ヤギョンの師であった。

イ・ソンジュン(ミッキー・ユチョン): 老論の大物、左議政イ・ジョンムの一人息子。偶然出会ったキム・ユンシクの学識に惚れ、一緒に成均館に入ろうと誘う。キム・ユンシクを女とは知らず、初めて得た生涯の友と思う。学寮の同じ部屋で寝食共にするうちにキム・ユンシクに引き付けられていく自分が異常ではないかと苦悩する。

ムン・ジェシン(ユ・アイン): 別名コロと呼ばれ、寮内の気違い馬とあだ名される。父親は少論でありながら、老論に取り入って高級官僚に納まっている。そんな父親に反抗し、夜な夜な老論政権の悪政を訴える紅壁書(ホンビョクソ)を町中に撒く黒覆面の姿で暗躍する。金藤之詞のためにキム・ユンシクの父親と共に兄も老論の餌食になっている。金藤之詞に言及する紅壁書の活躍を国王正祖も注視する。キム・ユンシクとイ・ソンジュンと同室の学友。キム・ユンシクが女であることを一番早く察知するが、そのことを口外せず、彼女の守護天使のように振舞う。イ・ソンジュンとは熱い火花を散らすライバル関係となる。キム・ユンシクの父親と自分の兄の関係を知り、ますますキム・ユンシクを思う気持ちが強くなる。キム・ユンシクと共に金藤之詞の真実を明らかにしていく。

ク・ヨンハ(ソン・ジュンギ): ウィンクの貴公子として成均館では特別な存在。一人部屋を許可されている。面白いことにしか気持ちが動かない。老論の学生長とも付き合い、少論のコロことムン・ジェシンとも気心を通わせている。入学してきたキム・ユンシクが女ではないかと執念深く付きまとうが、彼女の人柄に次第に興味を示し、影で協力するようになる。このドラマの盛り立て役存在となっている。

以上四人の人柄をよく四人の俳優が消化して好演している。本当にお腹を抱えて大笑いしながら楽しめるドラマである。残念ながら、同時間帯で競合する「トンイ」と「ジャイアント」におされて視聴率があまり伸びていない。

金藤之詞(クムドゥンチサ)を巡る政争

ドラマの縦軸をなす歴史的党派闘争は、正祖(イ・サン)の祖父である先代王英祖(トンイの息子)が生前に残した金藤之詞と呼ばれる文書の隠された真実を巡る戦いで描かれる。金藤(クムドゥン)というのは、鉄の鎖で固く封じて秘密文書を入れておく箱のことである。英祖は老論派によって死に追いやられた息子、思悼世子(サドセジャ)の孝行心と自分の後悔の気持ちを綴ってこの金藤の中に残したとされる。老論派はこの文書が世に出ると、自分たちの破滅になりかねない。金藤之詞の真実を明かして父親の思悼世子の無実を晴らそうとする正祖と老論派の暗闘が、成均館の儒生たちを巻き込んで繰り広げられる。

英祖は、「トンイ」の中で描かれているように、西人の少論派と南人の妨害を受けて苦労し、西人の老論派の支援を受けて王位に上ることが出来た。英祖の下では老論が政権を握り、少論と南人は失脚していた。両派が英祖の世継ぎである思悼世子に取り入ったために、老論は世子が次期王になるのを妨げた。老論の度重なる上訴に負けて、英祖は世子を米びつの中に閉じ込めて死に追いやってしまった。世子の息子であるイ・サンもまた老論の攻撃の的となり、何度も殺されかけた。英祖の庇護を受けてイ・サンは生き延び、英祖の後を継いで王位に上り、正祖となった。正祖の老論への報復は、亡き父の名誉回復がかかっていた。このような正祖の事情を描いた映画やドラマが数々あるが、最近では「風の画員」、「イ・サン」などのドラマが記憶に新しい。

成均館
(ソンギュングワン)

高麗末から朝鮮王朝時代にかけて国が設置した儒学教育の最高学府であった。現代の国立大学格の儒学教育機関といえる。

「成均」というのは、音楽の調律を合わせるという言葉で、正常から外れたことを正し、過不足を均等にするという意味である。

成均館1298年、高麗王朝忠烈王の時に国立大学の国子監を成均監と改称したことから、「成均」という名称が始まった。その後1308年、忠宣王が即位すると成均館と改称された。その後も国子監に戻されたこともあったが、最終的に成均館という名称に落ち着き、朝鮮王朝時代にそのまま受け継がれた。

入学資格は、生員・進士などの司馬試(小科)合格者だけに限られ、彼らを本科生と呼んだ。入学年齢は15歳以上で、上限はなかった。そのため、中には50歳の壮年期の本科生がいたこともあった。

本科の儒生たちは科挙試験において特典を付与され、入学すると寄宿舎に入り、国家から食事と学用品などを無償提供された。

朝鮮王朝前期までの成均館は、最高学府としての地位を誇っていたが、17世紀以降に書院が発達するにつれて、教育機関としての役割が減少した。また、激しい党派闘争(党争)に巻き込まれて儒生たちは学業をおろそかにしてしまい、科挙試験さえも不公正になり、健全な教育機能が働かなくなってしまった。
1894年の甲午改革により科挙制度が廃止となり、本来の教育目的を喪失したが、1895年に経学科が設置されると教育機関として復活した。
1910年に日本により韓国が併合されると、経学院と改称して存続したが、教育機能は再び失われた。1930年、経学院の付属として明倫学院が設立され、1939年、明倫専門学院として昇格する。1942年、財団法人明倫専門学校設立の認可を受けた。1945年8月に解放を迎えた後、再び成均館の名称が復活し、明倫専門学校から成均館大学に格上げされ、現在の総合大学・成均館大学校に発展してきた。 韓国の私立名門校の一つとして、高麗大学や延世大学などと肩を並べて韓国高等教育機関の一翼を担っている。


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2010年07月15日

九尾狐(クミホ)・女狐伝


九尾狐・女狐伝7月5日からKBSテレビでスタートした毎夏恒例の納涼ドラマ。去年までは「伝説の故郷」が放送されたが、今年はその中から韓国の説話に登場する韓国代表のキツネ、「九尾狐」一本に絞って制作する。それも九尾狐に隠された娘がいたという意外な裏話(外伝)を描いた作品である。2009年度のKBSミニシリーズ脚本公募で優秀賞に選ばれた「女狐」を基に作られる。

演出はイ・ゴンジュン、脚本はオ・ソンヒョンチョン・ヘウォンの共同執筆。

クサンテクこと九尾狐を演じるのは、ハン・ウンジョン(「フル・ハウス」、「ソウル1945」他)。九尾狐の娘ヨニに扮するのは、名子役で名高いキム・ユジョン(「一枝梅」、「トンイ」の中でハン・ヒョジュの子供時代を演じる)。九尾狐を愛してしまった名門両班ユン・ドゥスをチャン・ヒョンソン、その娘チョオクをソ・シネが演じる。他に、キム・ジョンナン(ユン・ドゥスの正室でチョオクの母親ヤン夫人役)、キム・ギュチョル(ユン家の執事役)、ソ・ジュニョンペク・ポンギユン・ヒソクなどが出演。
時代設定は、女性の髪形から朝鮮王朝中期と思われる。

あらすじ

人間になるために人間の男に嫁いだ九尾狐(クミホ)が後一日で10年を迎え、人間になれるという時に、夫が約束を破って秘密を洩らそうとするや、人間になる夢が微塵に砕ける。人間に幻滅して山に帰ろうとするが、人間の夫が自殺してしまい、残された半人半獣の娘は、10歳を迎えるまで狐になれず、人間のままでは危険な山に連れて帰ることが出来ない。娘の10歳になるまで人間界に留まることを決心する。地方名門の両班ユン・ドゥスに見初められて妾に迎えられるが、男の本心は、本妻の生んだ愛娘を原因不明の病気から救うためであった。同じ年月日、同時刻に生まれた二人の少女は、一人が死ななければもう一人は生きられないという宿命を背負っていた。父親のユン・ドゥスは、占い師に言われた通りに九尾狐の娘が10歳になる日を待ち構える。しかし、同時に美しい九尾狐との恋慕を断ちがたい。九尾狐の娘ヨニの10歳の誕生日は運命の分かれ道となる。狐になれるのか、人間の犠牲になって殺されるのか。運命の日まで母狐の九尾狐は、次から次へと迫ってくる危険や天敵から自分と娘を守るために必死の闘いを繰り広げる。少しずつ九尾狐の正体が明らかになっていく中、自分の愛する女が狐と分かった時のユン・ドゥスの態度がどう変わり、二人の関係がどうなるのかが注目される。

九尾狐伝説

韓国の代表的な説話の主人公で、文字通り九つの尻尾をもつ白狐。スーパー・パワーを発揮する。人間になることが念願で、そのために密かに人に化けて人間界に潜り込み、人間の生き血を飲まなければならない。一方、人間にとって九尾狐は不老長寿の薬となる。満月の夜に狐の気運が戻ることを確認したうえ、人間に化けた狐を殺してその血を飲むと老いることなく長生き出来ると言う。
九尾狐と人間、共に相手の生き血を必要とする関係。どちらがより欲深く、残虐な存在かが問われる。
このドラマの九尾狐は人間の生き血を飲まない、やさしいキツネ。ただ、人間になるには人間社会に10年身を置かなければならないだけ。
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2010年06月04日

金首露(キム・スロ)


金首露「善徳女王」のような大型歴史ドラマ「金首露」が2010年 5月29日からMBCテレビでスタートした。制作費200億ウォンをかけている。古代新羅や百済の間にあって鉄を生産し、海上貿易で煌くように繁栄して約500年間存続したが、歴史の谷間に消えていった伽耶国を初めて取り上げた作品である。1970年代に入って韓国南部の釜山や金海一帯にある伽耶国の古墳群発掘が本格化し、様々な遺物が出土する中で、忘れさられていた伽耶国の姿が少しずつ見え始めた。これらの遺跡調査の成果を踏まえて制作された今度のドラマは、伽耶建国の祖・金首露の一代記を描く。

主役の金首露を演じるのは、チソン。「王の女」以来の歴史ドラマ出演である。後に金首露の妃になる許皇玉(ホ・ファンオク)役は、「シンドン」以来の歴史ドラマ出演となるソ・ジヘ。金首露の生母チョンギョン妃を演じるペ・ジョンオクは歴史ドラマ初出演。金首露の政敵となる神鬼干(シンギガン)は、ミシルのような存在で注目されている。演じるのはユ・オソン。「張吉山」以来の歴史ドラマである。金首露のライバルの一人で異父弟のイジンアシを演じるのは、「王と私」以来のコ・ジュウォンで、「善徳女王」のピダムのような役回りとなる。もう一人のライバル、昔脱解(ソク・タルヘ)を演じるのは人気盛りのイ・ピルモ。他に、金首露の養父で鍛冶匠のチョバンを演じるイ・ジョンウォン、金首露の初恋アヒョ姫を演じるカン・ビョル、金首露生母の夫イビガを演じるイ・ヒョジョン、アヒョ姫の叔母でありながら製鉄技術を盗むために伽耶国に潜入するアロを演じるワン・ピンナなど多彩な顔触れである。

脚本はキム・ミスク。演出はチェ・ジョンス、チャン・スボンが共同で担当。

金首露と伽耶建国神話

国名の伽耶は、後の高麗時代から金官伽耶と呼ばれるようになった。一番古い歴史書には狗邪国(クヤグク)または狗邪韓国(クヤハングク)と記録されており、その後伽耶(カヤ)または駕洛(カラク)、駕羅(カラ)、加良(カリャン)などと呼ばれた。朝鮮半島南端の金海(キメ)地域の狗邪国が主体となり周辺の群小部族国家が連盟して伽耶または駕洛国が建国され、その盟主狗邪国を束ねていた金首露が伽耶建国の始祖となった。彼と製鉄との関係は彼自身の北方系出自と鍛冶匠の養父に由来する。

建国神話によると、金首露は天降った六個の金の卵の中から生まれ、一番最初に殻を破って世に出てきたので首露と名づけられた。六個の卵からそれぞれ生まれた男の子たちは伽耶六部族国家の長となった。後にこれらの部族国家と周辺小部族が金首露の下に統合されて伽耶国が建国された。西暦42年のことである。この後、532年に新羅に併合されるまで490年の歴史を刻んできたが、滅亡後の記録滅失により、国家像が明らかにされてこなかった。近年の遺跡調査事業が進展し、伽耶の当時の姿が明らかになろうとしている。
統合される以前から伽耶の各小部族国家は、古代のフェニキアやアテネ、現代のシンガーポールのような海上貿易を基盤とする商業都市国家であった。製鉄技術を持っていた狗邪国の下に統合された伽耶は、その当時の東北アジア沿岸海域で活発に展開された海洋貿易のハブになっていた。

「金首露」に登場する歴史上の人物たち

金首露(チソン): 鉄の支配者となり、周辺の弁韓12小国を統合して連盟国家伽耶を建国した初代王。金の卵から生まれた神話から金姓を名乗り、金海金氏の始祖ともなる。敵性の人たちをも魅了する不思議な力を備えた人格者であった。彼から数えて12代目の子孫に「善徳女王」に登場したキム・ユシン将軍がいる。北方遊牧民族匈奴の一部族である祭天金人族長キム・ユンとチョンギョン妃との間に生まれるが、南下する途中、母親からはぐれて鍛冶匠のチョバンに拾われて育つ。神託のお告げの主として生まれながら、近くにいた生母チョンギョン妃の存在も気づかずに数々の試練を乗り越えて王に成長していく。

チョンギョン妃(ペ・ジョンオク): 金首露の生母。夫を失くし、息子まで行方不明になり、狗邪国に定着するようになる。当地の鉄器工房の主で天君のイビガの妻となり、イジンアシを産む。北方の製鉄技術を有する強力な勢力となり、金首露とは、息子とも知らず衝突するようになる。大陸気質の血が流れる鉄のように強い女性。

神鬼干(シンギガン)(ユ・オソン): 狗邪国9部族中の一つ、神鬼(シンギ)村の部族長。父親の先代神鬼干が亡くなるまではテガンと呼ばれた。イビガの政敵で、他の部族長の誰よりも権力欲が強く、王になるという野心を冷徹かつ用意周到に果たそうとする。

許皇玉(ソ・ジヘ): インドのアユタ国の姫で、豪商でもある父親に従って狗邪国に定着する。幼少の頃から父親の姿を見て育ったため、世の中の動きに敏感で利発である。やさしさと強靭さを兼ね備え、腹が据わっている。金首露と出会い伽耶最初の王妃となる。彼女の貢献により、伽耶は海上王国へと発展する。

イジンアシ(コ・ジュウォン): 金首露の異父弟であるが、そうとは知らず恋敵となる。イビガとチョンギョン妃の息子。後に伽耶6部族国家の一つ、大伽耶の始祖となる。

アヒョ(カン・ビョル): 斯盧(サロ=後の新羅の母体)国の第二代南解(ナメ)王の娘で、叔母から習った武芸に秀でている。幼くして叔母と共に自国のために狗邪国に潜入し、鉄器技術を盗もうと鍛冶匠の倅・金首露に接近するが、恋に落ちてしまう。許されない愛に苦しむ悲運の姫。後に昔脱解の妃となる。

昔脱解(ソク・タルヘ)(イ・ピルモ): 後に斯盧国南解王の娘婿に迎えられ、第四代王に選ばれる。彼も卵から生まれた神話に彩られ、王になることを運命づけられた不思議な人物である。生まれるとすぐに海岸に捨てられていたのを阿珍義先(アジンウィソン)という老婆に拾われて育つ。長じて斯盧国に定着する前、伽耶国の金首露と王位をめぐって神術を競い合うが、敗退して斯盧国に流れ着く。人の心をよく読み、策に長けた賢人として人望を集めたので、南解王の信頼も厚かった。神話では龍城国または多婆那国(現代の済州島)に生まれた異人とされる。

チョバン(イ・ジョンウォン): 狗邪国鉄器工房の鍛冶匠で、母親からはぐれた金首露を息子として育てた。鉄器生産に生涯をかけた工人。

阿珍義先(アジンウィソン)(イ・ドッキ): ウィソン婆さんと呼ばれた。海岸に捨てられていた脱解(タルヘ)を拾い、育てた心の温かい人物で、医術を心得ていた。金首露とチョンギョン妃の過酷な運命を見抜くが、沈黙する。

イビガ(イ・ヒョジョン): 狗邪9部族の祭事を司った天君(祭主=神主)であると同時に鉄器工房の主人で、近寄りがたいカリスマを持つ人物。神託のお告げ「周利善(チュリソン)の船」の主人公が金首露であることに気づき、影で金首露を支え、キングメイカーの役割を果たす。チョンギョン妃の夫で、イジンアシの父親である。

アロ(ワン・ピンナ): 斯盧国南解王の妹で、新羅の始祖朴赫居世(パク・ヒョッコセ)の娘。美貌と優れた武芸を駆使して鉄器技術を盗むために狗邪国に潜入した間者。アヒョ姫の叔母。

卵生神話

朝鮮半島の古代王朝の始祖はいずれも卵から生まれた異人たちである。高句麗の朱蒙(チュモン)も柳花(ユファ)が産んだ不思議な卵からかえったとされる。長じて扶余を脱出し、卒本(チョルボン)の5部族の王に迎えられ、新王国高句麗を建国した。

朱蒙の息子の一人とされる温祚(オンジョ)、つまり卵から生まれた王の子供が高句麗から南の地に移住して百済を興した。

新羅の母体となった斯盧(サロ)国の始祖朴赫居世も天から降ってきた大きな卵から生まれ、斯盧国6村長たちの推戴を受けて初代王に就任した。

新羅は朴氏の他に昔氏、金氏から王が出た。昔氏の始祖が昔脱解(ソク・タルヘ)で、やはり卵の中から生まれたとされる。現済州島にあたる多婆那国の君臣たちは不気味に思い、卵を箱に入れ、船に乗せて海に捨てた。すると、海中から現れた不思議な赤龍に導かれて斯盧国の浜に漂着し、老婆に拾われて成長する。賢くて人望があったので時の王に寵愛されて次期王に推戴された。脱解は、王が不在の狗邪国の王位を狙うが、狗邪の王になるべく神託の予言があった金首露の前に屈して斯盧国へ去る。

新羅の三番目の王家金氏の始祖金閼智(キム・アルチ)も天から降ってきた黄金の櫃の中から生まれたとされる。この子を拾ったのが脱解で、自分の子供として育てた。脱解はアルチを太子に定めるが、アルチは脱解の実子に王位を返還した。アルチの7世孫以降金氏が新羅の歴代王位に就くようになる。

伽耶の金首露も天から降ってきた六個の金の卵の中から一番最初に孵ったとされる。他の卵から生まれた弟たちも伽耶の部族の長におさまり、連盟国家伽耶の構成員となる。

朝鮮半島古代王国の始祖たちはみんな土着の人ではなく、他所から移り住んだ外人であった。


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2010年05月15日

青春の罠


青春の罠1999年に韓国SBSテレビで放送されたドラマ。現在、埼玉テレビで放映中である。美人トップ・スターとして電撃的に芸能界から引退し、大学教授と結婚したシム・ウナの最後のドラマとなる。清純派スターが復讐の鬼を演じるということが話題になり、35.7%の高視聴率を記録し、歴代最高の悪女ドラマと評された。シム・ウナはその年のSBS演技大賞に選ばれた。

演出はチョン・セホ、脚本はキム・スヒョン

「青春の罠」と「黄色いハンカチ」、そして二人の作家

「青春の罠」を書いたキム・スヒョン作家は、名作を多数送り出してきた韓国ドラマ界の大御所的存在。同じようなテーマで話題を呼び、高視聴率をもたらしたKBSドラマ「黄色いハンカチ」(脚本: パク・チョンナン)が思い出される。イ・テランの名演技が光り、ヨン・ジョンフンとハン・ガインがデビューし、カップルになったことで話題になった作品。キム・スヒョンとパク・チョンナンの両作家は、共に韓国解放以前の生まれで、韓国放送作家界を長くリードしてきた。同じ時代に生まれ、育ったため、思うところが重なるのであろう。

二つのドラマに共通するストーリーは、自分が生まれ育った貧しい境遇から脱し、自分の出世を手に入れるためなら愛する女さえ利用するだけ利用して捨てることが出来、標的となった金持ちの娘を騙すことも辞さない利己的な男が結局は自分の思惑が破綻し、すべてを失うことになる、というもの。一方、男から利用された挙句捨てられた女は、結局彼女にとって貧乏神であった男から解放されたのであって、やがて本当の幸せにめぐり会うことになる。自己中心の悪者男と彼の餌食となる貧富の差で対照的な二人の女性のその後の運命。作家のこだわりのテーマである。ドラマの人物設定や家族構成もよく似ている。貧しいヒロインには心優しい母方の祖母がいて、亡くなった両親の代わりに彼女を見守ってくれる。周辺の家族なり、親戚も暖かい人たち。金持ちの娘は、気が強くて、わがままである。欲しいものは何が何でも手に入れないと気がすまない。父親を早く失い、母親とは気が合わない。妹がいるが、やはり反発しあう。

母方の祖母という対象は、同世代の二人の作家にとって特別な存在のようである。女を利用することしか頭にない自己中心的な男、それも貧乏から逃れたい一心で女を踏み台にする男からは、両作家の恨みのようなものが感じられるようである。
「黄色いハンカチ」では勧善懲悪の結末で、悪い男は病魔に襲われて絶命するが、「青春の罠」では悪い男はしたたかで、再び立ち直って何もなかったかのように以前と同じ職種に就き、代理ではなく次長に出世していることが彼の電話の声で示唆される。二人の作家の人生観、人間観が現れているようである。

懐かしい顔たち

すでに故人となった往年の名優たちに再会できるドラマである。
キム・ムセンが主人公ユニの雇い主であるノ会長の役で出演し、あの太くて朗々と響き渡る声を再び耳にすることが出来る。
少し前に亡くなったヨ・ウンゲが主人公ユニの祖母役で出演している。彼女の飄々とした人のよいおばあさんの姿が懐かしい。
往年の名女優チョン・エランが痴呆のノ会長母役で出演している。

俳優たちの初々しい姿

現在、テレビや映画で活躍して名を成している役者たちのデビュー当時の姿がある。
「ソドンヨ」でウヨン公主を演じたホ・ヨンナンが悪い男カン・ドンウの妹役で出演している。同じく弟のカン・ドンチョルに扮するのは、キム・ソックン。まだ少年と思われるような初々しい姿であった。最近では歴史ドラマ「千秋太后」の中で新羅王家の末裔キム・チヤンを演じている。アン・ヨノンが金持ち娘ノ・ヨンジュの妹ヨンウン役で出演している。ヨンジュとヨンウン姉妹の兄ヨングクを演じたのは「ホ・ジュン」のチョン・グワンニョル

ドラマの中でシム・ウナの娘ヘリムを演じた4歳のハ・スンニの演技力も驚くべきものであった。彼女は現在、16歳の少女に成長し、11年の演技キャリアを積み重ねている。今度6月からスタートするKBSの新作ドラマ「製パン王キム・タック」に長女役で出演する。
悪い男カン・ドンウを演じたイ・ジョンウォンも若かった。金持ち娘ノ・ヨンジュ役のユ・ホジョンのけばけばしい姿も時の隔たりを感じさせる。

映画「青春の罠」

ドラマより20年前の1979年に映画化されていた。キム・スヒョン作家がキム・ジホン作家と共同でシナリオを書いた。監督はキム・ギ。主役の四人はユ・ジイン、ハン・ジニ、ウォン・ミギョン、パク・クニョンが演じた。ハン・ジニとパク・クニョンは現在もドラマの中で様々な父親を演じて活躍中である。


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2010年03月28日

第46回百想芸術大賞


第46回百想芸術大賞2010年3月26日夜8時から国立日の出劇場にて授賞式が開催され、その模様をKBSテレビが実況中継した。2009年2月1日から2010年2月28日までの期間中に放送されたテレビ番組と劇場で上映された映画を対象にして受賞者と作品が厳選された。総合司会は、昨年と同じイ・ヒジェとキム・アジュンが担当した。
韓国映画関係者と三大テレビ関係者が一堂に会するため、昨年KBSとMBCの演技大賞に選ばれたコ・ヒョンジョンとイ・ビョンホンが顔を揃えることになり、これだけでも話題性が大きい大会となった。結局、テレビ部門の大賞では、KBSの「アイリス」をおさえてMBCの「善徳女王」側に軍配が上がった。
今度の授賞対象リストの中に、先日放送が終了したばかりのKBSの話題作「推奴」(チュノ)が入っていたが、脚本賞に選ばれただけとなった。放送時期に恵まれなかったのが、残念。
受賞者と受賞作品は次の通り。

<テレビ部門>

大賞  コ・ヒョンジョン(MBC・善徳女王)
ドラマ作品賞  アイリス(KBS)
教養作品賞  アマゾンの涙(MBC)
バラエティー作品賞  屋根を突きぬいてハイキック(MBC)
演出賞  コ・ドンソン(MBC・内助の女王)
男子最優秀演技賞  イ・ビョンホン(KBS・アイリス)
女子最優秀演技賞  キム・ナムジュ(MBC・内助の女王)
脚本賞  チョン・ソンイル(KBS・推奴)
新人演出賞  ユ・ヒョンギ(KBS・勉強の神様)
男子新人演技賞  キム・ナムギル(MBC・善徳女王)
女子新人演技賞  ファン・ジョンウム(MBC・屋根を突きぬいてハイキック)
男子芸能賞  パク・ソンホ(KBS・ギャグコンサート)
女子芸能賞  カン・ユミアン・ヨンミ(KBS・ギャグコンサート)
ハイワンリゾート男子人気賞  イ・スンギ(SBS・華麗なる遺産)
ハイワンリゾート女子人気賞  ユン・ア(ユナ)(MBC・シンデレラマン)

<映画部門>

大賞  ユン・ジェギュン監督(海雲台<ヘウンデ>)
作品賞  「国家代表
監督賞  チャン・フン(義兄弟)
シナリオ賞  チャン・ミンソク(義兄弟)
新人監督賞  イ・ホジェ(作戦)
男子最優秀演技賞  ハ・ジョンウ(国家代表)
女子最優秀演技賞  ハ・ジウォン(私の愛私の側に)
男子新人演技賞  イ・ミンギ(海雲台)
女子新人演技賞  チョ・アン(キングコングを持ち上げる) 
ハイワンリゾート男子人気賞  チャン・グンソク(梨泰院殺人事件)
ハイワンリゾート女子人気賞  チェ・ガンヒ(愛子)
インスタイル・ファッショニスター賞  ソン・イェジン(女優)
功労賞  故ペ・サムニョン(コメディアン) 

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2010年02月02日

豪商・金萬徳(キム・マンドク)


豪商・金萬徳KBSが今年掲げる歴史ドラマのテーマは、「ノーブレス・オブリージュ」(Noblesse Oblige 位高ければ、徳高きを要す)の精神。その第一作が現在放送中の「名家(ミョンガ)」で、第二作がこの「豪商・金萬徳」。第三作は独立運動家を描いた「李会英(イ・ヘヨン)」が予定されている。

「豪商・金萬徳」は、この36日から「名家」の後を受けてスタートする。
主演のイ・ミヨン(写真右から二人目)は、「明成皇后」以来8年ぶりの歴史ドラマで主人公の金萬徳を演じる。子供時代を演じるシム・ウンギョンは、以前ファン・ジニの幼少期を好演して名子役の呼び名が高い。
金萬徳の宿命のライバル役として、久しぶりにパク・ソルミがお茶の間に戻ってくる。

助演のコ・ドゥシムは、若かりし1976年、MBCのドラマ「チョンファ」の中で萬徳を演じた人で、30余年ぶりにKBSの金萬徳周辺人物として出演することになり、話題を呼んでいる。

父親役は、「千秋太后」の中で康兆(カン・ジョ)に扮したチェ・ジェソンが演じる。

他にキム・ガプスキム・ビョンギイム・ヒョクパク・スンチョンらが出演する。
演出は、カン・ビョンテク、キム・ソンユンの両PD
脚本はキム・ジンスク。

金萬徳(1739-1812)

朝鮮王朝後期の女性商人。済州島の大飢饉で餓死寸前の人々を救出するために全財産を投じて内地で購入してきた米を島民に分け与えた。このため、済州島では彼女を義女と呼ぶ。

豪商・金萬徳1739年、仲介商人の娘として生まれたが、幼くして父親を嵐で、母親を伝染病で失い孤児となった。一旦親戚の家に引き取られたが、年老いた引退妓生の元に養女として出された。大人になった萬徳は、妓生が人々の蔑視を受ける職業であることを知り、済州牧使(島の行政官)に直訴して本来の良民の身分を取り戻した。両親から受け継いだ良民として客主(商品売買の仲介をしたり商人に宿を提供する店)を開業し、済州島の特産物を内地の商品と交換して販売する商業で大儲けした。この頃は、第21代国王英祖の治世で、朝鮮国内の商業が飛躍的に発展した時代であった。この流れは次の正祖王の下でも継続した。金萬徳はそんな時代の変化をよく読み取って成功したのである。自分が事業で成功していい暮らしが出来るのは天の思し召しであると信じた彼女は、大商人になっても質素な暮らしを変えなかった。

1793年から深刻な凶作が続き、済州島の村々で600名以上が餓死した。1795年に朝廷の輸送船が沈没して食料救援政策が失敗すると、見かねた金萬徳は自分の全財産を投げ出して米を買い付け、飢えで苦しむ島民に配ってあげた。「ノーブレス・オブリージュ」を実践したのである。翌1796年、時の国王正祖は義女金萬徳を王宮に呼び寄せ、その徳行を褒め称え、彼女の願い事を叶えてあげると約束した。金萬徳の望みを聞いた王は、「済州島民は官の許可なく島の外に出てはならない」という規則にも拘わらず、漢陽(現ソウル)の王宮と金剛山の見物を特別に許可してあげた。さらに、内医院医女班首という官職まで与えて彼女の善行に報いた。1812年、金萬徳は73年を一期にあの世へ旅立った。

現在、済州島では彼女の徳行を記念して萬徳賞を制定し、漢羅文化祭の時に模範女性を選んで賞を与えている
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2010年01月19日

トンイ


トンイ2010年3月にMBCで放送がスタートする歴史ドラマ。「チャングムの誓い」のイ・ビョンフン監督が2007年の「イ・サン」以来3年ぶりにメガホンを握る。MBC側としては、2009年の「善徳女王」成功の勢いを2010年にも「トンイ」で継続させようという意気込みである。

トンイというのは、第21代朝鮮国王英祖(イ・サンこと正祖の祖父)の生母で、第19代粛宗の側室である淑嬪崔氏の本名。賎民出身の彼女の波乱万丈の人生と息子が英祖王になって劇的な成長を遂げていく姿を描く。

崔淑嬪(チェ・スクピン)と言えば、中殿(中宮に相当)の仁顕王后(イニョンワンフ)と張禧嬪(チャン・ヒビン)の存在を抜きにして語れない。仁顕王后は彼女が仕えた主人で、張禧嬪は宿敵である。張禧嬪側から見れば、崔淑嬪は陰険な告げ口女といわれる。三人は、その生きた時代に最も熾烈であった男たちの党派闘争の真っ只中に巻き込まれた女たちであった。

イ・ビョンフン監督の前作「イ・サン」(正祖)へのこだわりが感じられる。彼の血筋で最も近い上流の曾祖母トンイと祖父の苦難の生涯を描いて、イ・サンがこの世に登場した意義を確かめるかのようである。

演出は、イ・ビョンフン監督とキム・サンヒョプPD。
脚本は、「イ・サン」を書いたキム・イヨン作家。

主役のトンイを演じるのはハン・ヒョジュ(写真右)。彼女が主演するドラマはいずれも大当たりしている。初めての歴史ドラマ「一枝梅」での好演が評判を呼び、今回の抜擢につながっている。
国王粛宗は、「チャングムの誓い」、「スポットライト」のチ・ジニ(写真左)が演じる。
「一枝梅」の中でハン・ヒョジュの子役を務めたキム・ユジョンが再びトンイの子供時代を演じる。演技大賞で授賞した名子役の呼び名が高い一人である。

他に助演陣としては、ペ・スビンチョン・ジニョンイ・ソヨン(張禧嬪役)、チェ・ラン(張禧嬪の母役)、キム・ヘソン(チョン尚宮役)、パク・ハソン(仁顕王后役)、キム・ユソクイ・ジョンギルイ・ゲインなどと豪華な顔ぶれである。

党争(党派闘争)と女たちの代理戦争

粛宗の時、朝廷内では西人南人の二つの党派が熾烈な権力争奪戦を繰り広げていた。国王も王権強化のためにこの二つの党派を闘わせて利用した。

本家中国の儒教勢力も早くから論争のために各党派に分裂してお互いに足を引っ張り合った。このような儒教が内包する問題点を、朝鮮王朝の儒教勢力である士林たちも踏襲した。
最初の分裂は、宣祖の治世下での東人西人の二つの派閥であった。東人が西人に勝つと、東人の中で対立が起こり、北人南人に分裂した。政権の座にあった北人は、王位継承をめぐって、嫡子永昌大君を支持した小北派と庶子光海君を支持した大北派に分裂した。光海君の即位が成功すると大北派が実権を握り、小北派を壊滅させた。この二つの派閥が潰し合っている間に、西人たちは南人と組んでクーデタの準備を着々と進めていた。光海君を降格させて仁祖擁立を成功させた西人と南人ではあったが、実権を握ったのは西人側であった。この後粛宗の時代になると、西人の中でも対立が生じて老論少論に分裂し、主導権を握った老論が南人と相対した。

仁顕王后とその侍女であったトンイは老論側の人間であった。張禧嬪は南人が王宮に送った後宮であった。
粛宗は表の政治舞台で西人系老論と南人両勢力の間を行き来し、それに合わせて寵愛する女性を変更していった。張禧嬪の転落と共に南人派は後退し、再び少論派が戻ってきて老論と激闘を繰り広げた。
最終的に、トンイの息子英祖が王位に就くことで老論の天下となるが、英祖は党争を抑制するために両派の平衡政策を進めた。この間、少論派は英祖の息子である思悼世子に接近し、老論の攻勢に負けて彼の悲劇を生み出した。思悼世子の嫡男イ・サンこと正祖が祖父英祖から王位を継ぐと、老論が制裁を受けて失脚し、少論が優位に立った。正祖は有能な人材の多かった南人も多く重用した。

正祖の政治路線に賛同した南人と少論、一部の老論が時派を形成し、老論が保守の僻派となって二党派の時代を迎えた。正祖の死去により、僻派の老論が勢力を取り戻し、朝鮮王朝の滅亡まで政治の主導権を握ってきた。

放送終了

10月12日をもって「トンイ」は最終回(全60回)を迎えた。終盤になって視聴率が30%台から20%台に下がり、競合するSBSの「ジァイアント」に追い抜かれてしまった。前半に見られた劇的なストーリーが平板になってしまったのは否めない。
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2010年01月06日

名家(ミョンガ)


名家KBS 1TVが1月2日から放送を開始した16話ものの歴史ドラマ。KBSの大河歴史ドラマが「世宗大王」と「千秋太后」の視聴率不振で低迷し、KBSが誇ってきた大河歴史ドラマの伝統復活をかけて企画された短編である。

舞台は17世紀初頭の仁祖王の時代。主人公のチェ・クッソンは慶州名門の両班家庭の若様。地方の名士で、一門の支柱であった祖父が朝鮮に侵攻してきた清国との戦いの最中に戦死するや、一家は経済的に没落していく。祖父の思想に目覚めたクッソンは、一家の再興を図るために官職を捨て、商業の道に生き方を見つける。数々の障害を乗り越えて莫大な富を築き、その後12代200年にわたって大富豪の地位を継続してきた慶州チェ氏の始祖となる。クッソンは、人が何よりも大切だ、と説いていた祖父の教えを守り、蓄積した全財産を社会のために還元し、「ノーブレス・オブリージュ」を実現する。彼の良妻は、チェ家に嫁入りした女性たちが新婚3年間は木綿の服を着るという家風を身をもってうち立てた。チェ・クッソンを演じるのは、時代劇初めてのチャ・インピョ。富豪チェ家の最後の当主チェ・ジュンとしても二役で出演する。

チェ・クッソンの心の女性であり、彼の商才を目覚めさせ、相棒ともなる元名門両班家閨秀のハン・タニを演じるのは、ハン・ゴウン。時代劇に度々出演している。

チェ・クッソンの前に立ちはだかる敵対者、キム・ウォニル役はキム・ソンミンが演じる。ウォニルはチェ家の小作管理人の倅であったが、不正を働いた父親と共に夜逃げする。後に父親がお金で買った両班の身分を利用して官職に就き、クッソンの前途を妨害する。しかし、それが災いして元の身分が発覚し、転落する。
クッソンの祖父役は特別出演のキム・ヨンチョル、良妻役はコ・ジョンミンが演じる。他に歴史ドラマ常連のチョン・ドンファン(ハン・タニの養父役)、イ・ヒド(ウォニルの父役)らが出演する。

演出するのは、イ・ウンボク、チョン・ウソンの両PD。
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2010年01月02日

2009演技大賞


韓国のテレビ三局が年間ドラマを締めくくる、毎年末恒例の演技大賞授賞式が12月30日から31日にかけて各放送局の公開ホールで開催された。

2009演技大賞KBS三局の中でKBSの授賞式が一番際立っていた。その一つには、出席した俳優やタレントの顔ぶれがダントツに多彩であったことがあげられる。一年を振り返ってみて、KBSのドラマ一つ一つがどれも実のある作品であったと感じられた。大河歴史ドラマ「千秋太后」が視聴率で振るわず、「アイリス」がKBSドラマの頂点に上った。そして、主演のイ・ビョンホンに大賞が贈られた。SBSの「オールイン」以来の受賞となる。

2009演技大賞MBC大河歴史ドラマ部門では、MBCの「善徳女王」が有無を言わさずに優れていた。主役の一人、美室(ミシル)のキャラクター表現が際立っていたコ・ヒョンジョンが、歴史ドラマ初出演で大賞の栄誉を手にした。また、独特のキャラクターで人気を博したピダム役のキム・ナムギルが優秀賞を獲得し、花郎アルチョン役で大ブレークしたイ・スンヒョが新人賞に選ばれた。
コ・ヒョンジョンの大賞受賞スピーチは、淡々と無駄口の少ない、好感の持てるものであった。
ただ、授賞式典は、他局でのようなショー的企画が弱く、これまでとあまり代わり映えしない授賞中心で進められた。賞の数が多いためであろうか。

2009演技大賞SBS一方、SBSの授賞式は、オープニング・ショーから始まって、中間にも俳優・タレントたちによる音楽やダンスなどの特別ショーを織り交ぜての華やかな進行であった。中でも、「オールイン」のテーマ曲を哀愁こめてトランペット演奏したペ・スビンの多才ぶりが光っていた。
大賞に選ばれたのは、「妻の誘惑」のチャン・ソヒ。これをきっかけに三年続いたスランプから脱した、と受賞スピーチで語った。
他局では花の贈呈が見られなかったが、SBSでは大量の花束が行き交った。
「アベルとカイン」のソ・ジソプの出席が会場の雰囲気を盛り立てていた。

夫婦で受賞
KBSの「アイリス」で優秀演技賞に輝いたキム・スンウの場合、夫人のキム・ナムジュがMBCの「内助の女王」で最優秀賞を得ている。夫婦揃っての受賞となる。

ユン・サンヒョン
2009年が当たり年になった。MBCの「内助の女王」で最優秀賞を獲得し、KBSでは、「お嬢さんをお願い」で人気賞とベスト・カップル賞に選ばれている。

チェ・チョロ
KBSとMBCで受賞した。KBSの「千秋太后」、「熱血商売人」、「パートナー」に出演し、助演賞に選ばれ、MBCの「内助の女王」で優秀賞に輝いた。長い脇役を経た後、KBSの大河歴史ドラマ「テ・ジョヨン」に出演してブレークした。以来、引く手数多の中堅俳優となっている。

ナ・ヨンヒ
MBCの「内助の女王」で黄金演技賞、SBSの「スタイル」で助演賞を受賞し、当たり年となった。

功労賞
KBSは故ヨ・ウンゲに、MBCはPD賞の名目で「善徳女王」の中でも渋い演技が光ったシン・グに、SBSは50年の芸歴を誇り、「燦爛たる遺産」にも出演したパン・ヒョジョン女史に贈った。

最優秀賞または最優秀演技

KBS:
男) ソン・ヒョンジュ(ソル薬局の息子たち)
女) チェ・シラ(千秋太后)

MBC:
男) オム・テウン(善徳女王)
      ユン・サンヒョン(内助の女王)
女) キム・ナムジュ(内助の女王)
      イ・ヨウォン(善徳女王)

SBS:
男) ソ・ジソプ(カインとアベル)
女) キム・ミスク(燦爛たる遺産)

演技賞または優秀演技賞または優秀賞

KBS:
男) オ・マンソク(みんな一緒にチャチャチャ)
      チ・ジニ(結婚できない男)
      キム・スンウ(アイリス)
      チョン・ジュノ(アイリス)
      キム・ソックン(千秋太后)
女) チョ・アン(みんな一緒にチャチャチャ)
      キム・アジュン(ただ見つめていたら)
      ク・ヘソン(花より男子)
      キム・テヒ(アイリス)
      ユ・ソン(ソル薬局の息子たち)

MBC:
男) キム・ナムギル(善徳女王)
      チェ・チョロ(内助の女王)
女) コ・ナウン(宝石ピビンパプ)
      イ・ヘヨン(内助の女王)

SBS:
男) パク・シフ(家門の栄光)
      イ・スンギ(燦爛たる遺産)
       チャ・スンウォン(シティホール)
       ピョン・ウミン(妻の誘惑)
       チョン・ギョンホ(自鳴鼓、君笑って)
女) ハン・ヒョジュ(燦爛たる遺産)
      キム・ソナ(シティホール)
      キム・ソヒョン(妻の誘惑)
      ユン・ジョンヒ(家門の栄光)

新人賞

KBS:
男) イ・ミノ(花より男子)
女) キム・ソウン(千秋太后、花より男子、結婚できない男)

MBC:
男) ユ・スンホ(善徳女王)
       イ・スンヒョ(善徳女王)
女) ソ・ウ(耽羅島・手に入れとうござる)
      イム・ジュウン(内助の女王)

SBS:
男) キム・ボム(ドリーム)                          イ・ヨンウ(スタイル)
      チョン・ギョウン(千万回愛してる)      イ・ホンギ(美男ですね)
      チョン・ヨンファ(美男ですね)              キム・テヒョン(天使の誘惑)
女) ソン・タムビ(ドリーム)                         イ・ミンジョン(君笑って)
      オ・ヨンシル(妻の誘惑)                      パク・シネ(美男ですね)
      イ・ソヨン(天使の誘惑)                       イ・テイム(ためらわないで)

子役賞または青少年演技賞

KBS:
男) パク・チャンイク(青春礼賛)
女) パク・ウンビン(千秋太后)

MBC:
男) イ・ヒョンソク(生き甲斐を感じます)
女) ナム・ジヒョン(善徳女王)
      チョン・ミンソ(よくやったよ、よくやった)

SBS:
男) チョン・ユンソク(妻の誘惑)
女) キム・スジョン(二人の妻)

助演賞または黄金演技賞

KBS:
男) チェ・チョロ(千秋太后、熱血商売人、パートナー)
  ユン・ジュサン(ソル薬局の息子たち、アイリス)
女) ムン・ジョンヒ(千秋太后)

MBC:
男) アン・ギルガン(善徳女王)               カン・ナムギル(縁作り)
      キム・チャンワン(内助の女王、トリプル)
女) ソ・ヨンヒ(善徳女王)    チョン・エリ(やめられない、よくやったよ、よくやった)
     キム・ヨンオク(宝石ピビンパプ)       チョン・ヘソン(宝石ピビンパプ)
     ナ・ヨンヒ(内助の女王)

SBS:
男) カン・ソグ(君笑って)                        ペク・スンヒョン(カインとアベル)
      チェ・ジュニョン(妻の誘惑)
女) チャ・ファヨン(天使の誘惑)         ナ・ヨンヒ(スタイル)
      イ・ヒヒャン(千万回愛してる、純潔なあなた)

ベスト・カップル賞

KBS:   イ・ビョンホン+キム・テヒ(アイリス)
      イ・ピルモ+ユ・ソン(ソル薬局の息子たち)
           ユ・サンヒョン+ユン・ウネ(お嬢さんをお願い)
           イ・ミノ+ク・ヘソン(花より男子)

MBC: キム・ナムギル+イ・ヨウォン(善徳女王)

SBS: イ・スンギ+ハン・ヒョジュ(燦爛たる遺産)

人気賞またはベスト・スター賞

KBS:  ユン・サンヒョン(お嬢さんをお願い)
           ユン・ウネ(お嬢さんをお願い)
           キム・ソヨン(アイリス)

MBC:  イ・ジュンギ(ヒーロー)
            ソ・ウ(耽羅島・手に入れとうござる)

SBS: ソ・ジソプ(カインとアベル)            チャ・スンウォン(シティホール)
         イ・スンギ(燦爛たる遺産)            ペ・スビン(燦爛たる遺産、天使の誘惑)
         チャン・グンソク(美男ですね)
         チャン・ソヒ(妻の誘惑)                キム・ソナ(シティホール)
         ハン・ヒョジュ(燦爛たる遺産)      イ・スギョン(千万回愛してる)
         キム・ヘス(スタイル)

ネッティズン賞またはネッティズン最高人気賞

KBS: イ・ビョンホン(アイリス)
          ク・ヘソン(花より男子)

SBS: チャン・グンソク(美男ですね)

作家賞

KBS: チョ・ジョンソン(ソル薬局の息子たち)

MBC: キム・ヨンヒョン+パク・サンヨン(善徳女王)

他にMBCの今年のドラマ賞は「善徳女王」が選ばれている。


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2009年12月15日

済衆院(チェジュンウォン)


済衆院-12010年1月4日からSBSテレビで放送がスタートする、キム・ジョンハクプロダクション制作の36話ものメディカル歴史ドラマである。舞台となるのは、朝鮮王朝末期の1870年代から1910年前後までの時期。すなわち鎖国から開国となり、日本の植民地に転落していく亡国の時代に、遥か昔から抑圧と差別を受けてきた最下層階級白丁(ペッチョン)出身の倅が、社会改革によって身分制度が廃止されたにも拘わらず、依然として激しい差別が続く環境の中でも医学を志し、朝鮮最初の西洋医学の医師となっていく姿を描く。

済衆院-2主人公のファン・ジョンは、実在人物パク・ソヤンをモデルにしている。演じるのは、「武人時代」以来久しぶりの歴史ドラマ出演となるパク・ヨンウ(写真右)。最下層の白丁の家に生まれたが、封建的身分制度の廃止に伴い、西洋医師になる決心をし、済衆院の医学生となる。制度は廃止されたが、依然厳しい身分差別を受けつつも、自分の志を貫き、外科医師として成功していく。
実在したパク・ソヤンは白丁出身でありながら朝鮮最初の西洋医師として記録されている。

もう一人の主人公、恵まれた両班家庭に生まれ、早くから西洋の文物に目覚めて西洋医師になろうと済衆院に入るペク・トヤンを演じるのは、ヨン・ジョンフン(写真左)。ペク・トヤンは身分にこだわり、ファン・ジョンを敵視するが、後に医師としての彼を認めることになる。

ヒロインのユ・ソンナンは宮廷訳官の娘で、自らも通訳官となって済衆院に入るが、途中で医学を志し、女医として成長していく。演じるのは、「朱蒙」以来三年ぶりの時代劇出演となる史劇クイーン、ハン・イェジン(写真中央)。

他にキム・ガプスカン・ナムギルらのベテラン俳優が布陣している。

演出は、「神の秤」、「江南ママに追いつけ」のホン・チャンウクPD
脚本は、韓国版「白い巨塔」を書いたイ・ギウォンで、彼の同名小説を原作にしている。

済衆院

済衆院(チェジュンウォン)というのは、韓国最初の近代西洋式病院で、現在のセブランス病院の前身といわれる。

1876年、日本との江華島条約締結をきっかけに、長い鎖国時代が終わりを告げ開国の時代に入った朝鮮王国に、1880年代からは欧米諸国の進出も活発になった。その中でも米国からは多くの宣教師たちがやって来て、西洋式の教育で朝鮮の人材育成に携わった。

米国北長老会から派遣された宣教師で医師のH.N.アレンは、1885年4月10日、国王高宗の許可を受けて韓国最初の西洋式国立医療機関広恵院(クワンヘウォン)を設立した。その12日後の4月23日、政府命令で済衆院と改名された。
1886年には、女医のA.J.エレーズが医療団に加わり、婦人科が設けられた。この女医は教育者としても高名で、韓国の女性人材を大勢育てた人である。1938年に韓国で亡くなり、揚花鎮外人墓地に埋葬されている。

済衆院は病院だけではなく、医師などの医療従事者を養成する機関でもあった。

最下層民の白丁(ペッチョン)

1894年の改革により身分制度が廃止され、制度上はなくなった最下層の身分であった。それまでの彼らは、主に屠殺や肉類の販売、行李などの柳器を作って販売する職業に就き、彼らだけの特殊な村を形成して、一般民とは隔絶して暮らしてきた。
一方、賤民であることを除いては、同じ最下層の奴婢が誰かの所有財産であったのに対して、戸籍のない民として税や様々な賦役を免除され、拘束を受けることはなかった。
しかし、彼らに対する偏見はひどく、一般人は、彼らを人間以下の畜生とみなして、すさまじい蔑視を平然と行ってきた。この辺の事情は、いくつかのドラマの中に登場している。身近な例として、「宮廷女官チャングムの誓い」や「新別巡検」第一話の中で白丁のことが表現されている。

白丁の始まりは、ジプシーと呼ばれたロマの人々のように放浪の民であったが、定着民となってからは、日本の部落民のような被差別賎民の扱いを受けるようになった。

白丁の起源は、高麗時代に出現した楊水尺(ヤンスチョク)といわれる。楊水尺というのは、「高麗史」によれば、高麗の太祖王建が後百済を征伐した時、最後まで抵抗し、制圧できなかったために鴨緑江の外に追放された人々で、その子孫たちが父祖の地に流れ着いて住みついたとされる。別の説では、一般的に女真や契丹などの北方民族の帰化人たちであるという。
定着するようになった彼らは、一般民衆の中には溶け込めず、水草を摘んで柳器を作って売ったり、放浪しながら狩猟したり、遊牧生活の中で培ってきた技術を活かした屠殺肉商、旅芸人などを生業にして特殊部落を形成して暮らした。
また、「高麗史」によれば、楊水尺は戸籍や賦役のない放浪集団で、特に柳器匠家からは妓生が生まれたという。

朝鮮王朝の世宗の時、一度は朝廷が彼らを良民化しようとして、呼称を白丁と改めるが、これによって差別はなくなるどころか、むしろ白丁に対する蔑視が本格化するきっかけとなった。高麗時代の楊水尺は、蔑視の対象というより、北方遊牧民気質のために人々から恐れられて忌避された特殊な人々であったといえる。

元々は白丁の一種であった旅芸人のクワンデや妓生は、卑しい身分の芸人といわれても、白丁とは呼ばれなかった。妓生の場合、謀反人となった両班階級の妻や娘が官婢の妓生になることが多々あったことも考え合わせると、白丁と呼べなくなったのかも知れない。
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2009年11月20日

推奴(チュノ)


推奴現在放送中の人気サスペンス・ドラマ「アイリス」の後続作として、2010年1月6日からスタートする「推奴」(チュノ)。KBSのアクション大作史劇という新ジャンルに区分される。「一枝梅」と同じ第16代仁祖治世の時代が舞台となる。

推奴というのは、逃亡した奴婢を追跡する奴婢狩りのこと。この推奴と逃走する奴婢との一大追跡戦を描いた作品である。
主役の残忍で冷酷な推奴テギルに扮するのは、チャン・ヒョク(写真中央)。もう一人の主役で、追われる逃亡奴婢テハをオ・ジホが演じる。ヒロインのヘウォン役はイ・ダヘ
ヘウォンは元々奴婢であるが、特権階級両班家の閨秀に納まって身分を隠している、訳あり女性。
推奴テギルは、両班家庭の若様だったが、奴婢の一人が逃亡の際、家に火をつけたために一家は没落した。奴婢への憎悪のあまり、テギルは奴婢狩りとなり、逃亡奴婢を捕らえる仕事に執念を燃やす。そんな最中、奴婢テハが逃亡し、テギルは容赦なく追跡する。
奴婢テハは、元は両班武将で、税穀横領の濡れ衣を着せられて捕まり、奴婢にされた人。清国寄りの王太子昭顕世子を毒殺した国王仁祖派の企みに巻き込まれたためである。

他に清国の将軍ヨンゴルテ役のユン・ドンファンイ・ジョンヒョクハン・ジョンス(写真右)、キム・ハウンコン・ヒョンジンキム・ジソク(写真左)、デニー・アンなどが出演する。
特に女心をとらえる魅力的な四人衆(チャン・ヒョク、オ・ジホ、キム・ジソク、ハン・ジョンス)が目玉となっている。

演出は、「花咲く春が来れば」や「漢城別曲」のクァク・チョンファンPD
脚本は、映画「七級公務員」を書いたチョン・ソンイルが担当する。

奴婢

古代から存在する奴隷のような最下層の人々。家畜のように主人が自由に売り買い出来た。牛一頭の値段以下の人もいた。男のほうを奴、女は婢、両方合わせて奴婢と言った。官公庁が所有する官奴婢と個人所有の私奴婢が存在した。また、比較的自由が与えられて、税を納めることで外で独立して住むことが許された外居奴婢もいた。

奴婢になる人々は、主に戦争捕虜や犯罪人であったが、黄真伊のような妓生も官奴婢で、その子供も自動的に母親に従って奴婢とされた。同じ最下層の役者や芸人でも、四堂(サダン)やクワンデといった旅芸人たちは奴婢の妓生のように束縛されることもなく、身分は卑しいが、自由民であった。

朝鮮王朝時代、特権階級両班家の人たちであっても、家長が大逆罪に問われると一挙に身分転落して奴婢とされた。あの「茶母・チェオクの剣」のチェオクのケースがそれである。高官であった父親が謀反の罪を着せられて自刃すると、残された母親と兄、チェオクは義禁府の役人に追われる身となる。兄は無事に逃れたが、母親とチェオクは官奴婢として生き別れることになる。

朝鮮王朝時代の特権階級両班という身分は、昔の貴族のような固定した上流階級ではなかった。永久の身分保証のない流動的上層階級であった。

推奴

逃亡した奴婢を捜索したり、連行する仕事人のこと。また、独立した外居奴婢たちからその主人が税として貢布を納付させることも推奴と言った。
主人から遠く離れて自由になった奴婢といえども、その奴籍は主人の元に残り、主人が要求すれば、税を納めなければならなかった。

久々の秀作

「推奴」はスタート当初から30%以上の高視聴率を記録し続けている。それもそのはず。演出・脚本・演技の三位一体が完成した、久々の秀作である。演出のクァク・チョンファンPDのシャープな感覚がとても冴えている。脚本を書いたチョン・ソンイル作家の人間描写、ストーリーの構成・展開のうまさは、目を見張るものがある。映画の世界で鍛えてきた実力を遺憾なく発揮している。音楽と映像も良し。登場人物を演じる役者たち全員の演技力がどれも個性的で素晴らしい。どんな終末を迎えるのか、片時も目が離せないドラマである。
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2009年09月27日

日本の時代劇と韓国の史劇


日本の時代劇と韓国の史劇制作の場で、放送局が選ぶ時代と人物たちを比較してみる。そこに見えてくるものは......?

日本の時代劇で度々取り上げられる時代と人物たち

忠臣蔵「忠臣蔵」の大石内蔵助と赤穂浪士たち
宮本武蔵と佐々木小次郎
戦国時代の豊臣秀吉、織田信長、徳川家康、真田幸村、石川五右衛門、寧々、淀君
戦国時代名将対決の武田信玄と上杉謙信
幕末と明治維新期の西郷隆盛、坂本龍馬、近藤勇、土方歳三、沖田総司、鞍馬天狗
その他江戸時代の水戸黄門、徳川吉宗、大岡越前守忠相、遠山金四郎、銭形平次、ねずみ小僧、清水次郎長と森の石松、大奥、丹下左膳
平家物語の時代から鎌倉初期の源義経、弁慶、源頼朝など

韓国の史劇で度々取り上げられる時代と人物たち

高麗末期と朝鮮王朝建国期: 恭愍王(高麗王)、魯国公主(王妃)、辛盹(シンドン)、李成桂(朝鮮王朝太祖)、李芳遠(後の第三代太宗)
朝鮮王朝期: 世宗大王、首陽大君の王位簒奪と幼君端宗の悲劇・死六臣たち、李舜臣、暴君・燕山君とチャン・ノクス、中宗とその王室人物たち、黄真伊、張禧嬪と仁顕王后、英祖と正祖、大院君と明成皇后(閔妃)、
架空の人物として、洪吉童(ホン・ギルトン)、一枚梅(イルチメ)、成春香(チュニャン)と李夢龍、沈清(シム・チョン)

NHKの大河ドラマとKBSの大河歴史ドラマ

NHKの大河ドラマが始まったのは1963年で、2009年まで46年間計48本の作品を放送している。第一作は「花の生涯」。尊皇攘夷派の水戸藩士たちに暗殺された悲運の開国派大老・井伊直弼の生涯を描いた作品。
一方、KBSの大河歴史ドラマの第一作「開国」は1983年にスタートした。高麗王朝の滅亡と李成桂の朝鮮王朝建国の歴史を描いている。以来今日まで26年間放送してきている。KBSだけではなく、民放のMBCとSBSも大河史劇の放送枠を非定期的に持っていて、これまでに多くの大型歴史ドラマが放送されてきた。

戦国時代、忠臣蔵、幕末の日本

太閤記日本の歴史ドラマの定番ともいえる時代は、室町末期の戦国時代、幕末・明治維新期、江戸時代の各期、平安末期の源平時代など。

特に豊臣秀吉の太閤記、大石内蔵助の忠臣蔵または赤穂浪士、源義経と弁慶、武田信玄と上杉謙信、宮本武蔵、坂本龍馬、近藤勇と土方歳三の新撰組などは手を変え品を変え繰り返し描かれてきた。

NHKの大河ドラマの場合、豊臣秀吉が登場する戦国時代の作品は「太閤記」(1965)、「国盗り物語」(1973)、「黄金の日々」(1978)、「おんな太閤記」(1981)、「信長」(1992)、「秀吉」1996)、「利家とまつ」(2002)、「功名が辻(2006)、「天地人」(2009)他。
忠臣蔵または赤穂浪士関連の作品は「赤穂浪士」(1964)、「元禄太平記」(1975)、「峠の群像」(1982)、「元禄繚乱」(1999)など。
源義経と弁慶関連の作品は、「源義経」(1966)、「義経」(2005)など。
武田信玄と上杉謙信を描いた作品は、「天と地と」(1969)、「武田信玄」(1988)、「風林火山」(2007)、「天地人」(2009)など。
宮本武蔵を描いた作品は「武蔵」(2003)だけ。大河ドラマ以外や映画などでは何度も作品化されている。
坂本龍馬を描いた作品は、「龍馬がゆく」(1968)、来年放送の「龍馬伝」。

高麗滅亡と朝鮮王朝の建国、暴君と悪女を見据える韓国

チャン・ヒビン韓国ではラジオの時代の1905年頃からドラマが制作されてきた。その中でやはり繰り返し取り上げられる時代と歴史人物があった。

暴君・燕山君とその後宮で、妖婦と位置づけられたチャン・ノッス。
朝鮮王朝第19代粛宗の後宮で、朝鮮時代最高の妖婦と称された張禧嬪(チャン・ヒビン)と妃の鑑と歴史評価されている中殿・仁顕王后(イニョン・ワンフ)。

特に後の二人は、テレビ放送が始まった1961年から1990年代半ばまで群を抜いて繰り返しドラマ化されており、7本が確認されている。

・「仁顕王后伝」(1963年TBC開局記念ドラマ)
・「妖女・張禧嬪」(1975年MBC創社企画ドラマ)
・「張禧嬪」(1978年KBS大河ドラマ)
・「張禧嬪伝」(1982年MBC女人列伝)
・「仁顕王后」(1988年MBC朝鮮王朝500年)
・「張禧嬪」(1995年SBS大河史劇)
・「張禧嬪」(2003年KBS特別企画ドラマ、キム・ヘス<写真>主演)

KBSの大河ドラマだけを振り返ってみると、同じ歴史人物を取り上げた作品をそのままリメークすることはなかったが、ドラマの舞台となる時代では、やはり高麗の滅亡から朝鮮王朝の建国期、王朝初期の王室内紛期を経て安定期に入るまでの時代が、日本の戦国時代か幕末・明治維新期に匹敵するようである。

最近の韓国歴史ドラマの制作傾向

韓国放送界の最近の傾向としては、同じようなテーマで各局がそれぞれ歴史人物を設定して競争を図っているようである。

高句麗がテーマの年には、MBCが「太王四神記」、KBSが「大祚榮」(テ・ジョヨン)、SBSが「淵蓋蘇文」(ヨン・ゲソムン)を放送した。

その次の王がテーマの年には、MBCが「イ・サン」、KBSが「大王世宗」、SBSが「王と私」で競い合った。

美室ミシル今年の「女性権力者」がテーマでは、MBCの「善徳女王」、KBSの「千秋太后」、SBSの「王女自鳴鼓」(チャミョンゴ)が出揃った。現在放送中の「善徳女王」が視聴率競争で圧勝している。もちろん作品の出来栄えそのものも他の二作品を遥かに上回っている。脚本を書いた作家の力量の差がもたらした結果と言える。
「チャングムの誓い」の作家キム・ヨンヒョンは、前作「ソドンヨ」で百済の歴史を十分に消化しきれずに力が及ばなかったが、その失敗を今回の新羅の歴史の栄養剤にして、ストーリー作家としての彼女の本領を発揮している。
(写真は新羅王室の悪女ミシルを好演するコ・ヒョンジョン)

KBSの「千秋太后」は、予想に反して評価が得られなかった。描かれた時代と人物は、歴史ものの好きな人には興味深かったが、人物が十分に描ききれず、ドラマの盛り上がりがいまいち欠けていた。脚本と演出、主演の歯車がかみ合っていなかったようである。最終回に近づいた契丹の高麗侵攻の段になって視聴率が上向きに転じた。KBSは、この「千秋太后」の後続作がまだ決まっていない。一説には、昨今の金融危機の影響のために資金難に陥っていて、大河ドラマを休止するとのこと。

歴史の宝庫、豊富なドラマの素材

韓国の歴史は、どの時代を取り上げてもすべて面白い。各時代に多くの逸話が残っていて、ドラマの素材を提供してくれる。近年、韓国の歴史ドラマは時代考証の力が備わったお陰で、その描かれる時代が多様化し、古代から近年までどの時代のものでも偏りなく作れる態勢が整いつつある。今後ますますいろんな時代の中から多彩な人物が発掘されて、お茶の間で出会うことになろう。


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2009年08月06日

ヨ・ウンゲ逝く


故ヨ・ウンゲ「宮廷女官チャングムの誓い」の中で厳格と柔軟性を兼ね備えたスラッカンの最高尚宮(チェゴサングン)を熱演して強い印象を残した、韓国の古参女優ヨ・ウンゲが2009年5月22日、肺がんのために他界した。享年69歳。

2007年9月、腎臓癌が見つかり、出演中であったSBSの大河歴史ドラマ「王と私」を降板して治療に専念した。
腎臓癌は克服したが、がん細胞が肺に転移し、肺がんの治療を受けてきたが、急性肺炎も併発し、急遽入院したが、帰らぬ人となった。

1940年2月生まれ。父親に当たる人が壁の掛け時計をふと見て娘の名をウンゲ(運計)に決めたという。

故ヨ・ウンゲ-2高麗大学国文科を卒業した才媛で、1962年にKBSからタレントとしてデビューした。24歳の時から一貫して老け役を任されてきた笠知衆のような役者である。最近は年齢相応の様々なタイプのおばあさんを独特の個性で演じ分けてきた。変わったところでは、大ヒットした「私の名前はキム・サムスン」の中での西洋レストランの支配人役がある。
また、韓国で大ヒットした映画「マパド」(魔婆島)(2004年作品)でも、話題になった老婆の一人を好演している。
46年の芸能生活の中で、数え切れないくらい多くのドラマ、映画に出演し、死ぬまで忙しく現役の役者を貫いてきた。カリスマのある演技派俳優として、多くの韓国人から愛されてきた。これからは、お茶の間でヨ・ウンゲの姿にお目にかかれなくなる。彼女が亡くなった今、その空白の大きさに改めて気づかされる。
1974年の百想芸術大賞での女子最優秀演技賞を始め、2000年のKBS演技大賞などを受賞した実力派の大古参女優であった。

5月25日の告別式には、韓国のほとんどの芸能人が参列し、涙の別れを惜しんだ。葬儀の後、火葬され、遺骨は仏式にのっとって京畿道高陽市の海印寺弥陀院に安置された。 合掌


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2009年07月29日

伝説の故郷2009


伝説の故郷2009昨年に引き続き、今年もまたKBSテレビで納涼特別ドラマ「伝説の故郷」が8月10日から9月8日まで十のエピソード構成で放送される。日本での怪談ものに相当する。
韓国で欠くことの出来ない怪談といえば、「九尾狐」(クミホ)(写真)。人間が狐に化ける話で、日本の鍋島藩の化け猫に一番近い。去年の第一話を飾った九尾狐が今年も新に第八話に登場する。九尾狐に扮するのは、「王と私」であくの強い悪役として強烈な印象を残したチョン・ヘビン。

第一話 「血鬼」
吸血鬼を演じるのは、「憎くとも、美しくとも」のキム・ジソク。吸血鬼に愛される人間には、同じく「憎くとも、美しくとも」で共演したイ・ヨンウンが扮する。彼女は、去年もこのシリーズに出演している。冷酷な吸血鬼と深い恨みを抱えた女性の運命的な出会いを描く。

第二話 「竹島の恨」
朝鮮王朝中期、謀反を起した末に自殺した鄭汝立(チョン・ヨリプ)の死体を探しに竹島に向かった官軍派遣隊に迫った怪奇な連続殺人事件を描く。
チョ・ユニ、チョン・ギョウン(憎くとももう一度)、キム・ガプス、キム・ギュチョル、チャン・テソン出演

第三話 「女召使」
叶わぬ恋をして、無念にも殺された女召使の凄絶な復讐劇。
チャン・ヒジン、ソ・ガプスク、チャ・ソジン、キム・テホ出演

第四話 「木刻鬼」
大人たちに無残に捨てられ、殺された幼い幽霊が古木に取りついた悪鬼となって繰り広げる復讐劇。
キム・ヒョンミ、チ・ソンウ、アン・ソックワン、パン・ウニ他出演。

第五話 「シバジ」
シバジとは、朝鮮王朝時代に普通に存在した代理母のこと。かつてベネチア国際映画祭で主演女優賞に選ばれたカン・スヨン(女人天下)の映画も「シバジ」であった。
今回、シバジを演じるのは、ホ・ヨンナン。最初はホン・スヒョンが演じる予定であった。子供を産めない悲恋の女性をコ・ジョンミンが演じる。
朝鮮王朝時代、特権階級の両班(ヤンバン)を愛したという理由だけで無残に殺された恨み深い女性の凄絶な復讐を描く。

第六話 「禁書」
無念の死を遂げた閨秀が書き残した小説にまつわる呪いと復讐を描く。
イ・セナ(閨秀役)

第七話 「静かな村」
自分たちを陥れ殺害した犯人を知らずに、小さな村に住み着いた幽霊たち。期限内に犯人を見つけ、恨みを晴らさなければ、あの世の死者に連れて行かれ、家族がバラバラになる。同じ犯人に夫を殺された良家の妻が息子と娘を連れて村に迷い込む。旧知の人々に再会した喜びも束の間、彼女は村の秘密と住人たちが幽霊であることに気づく。夫と知人たちを殺した犯人を村に誘導することに成功し、犯人に恨みを晴らすことが出来た夫と村人たちは、あの世行きを免れる。

第八話 「九尾狐」
昼は麗しい女人として生き、夜になれば眉と頭が真っ白の千年狐に変身する九尾狐が繰り広げる愛と復讐を描く。
九尾狐役はチョン・ヘビン(王と私) 、他にアン・ジェモ(王と私)、チョン・ソニョ、イ・ヒョジョン出演

第九話 「ミョジョンの珠」
舞台は朝鮮王朝宮中。ミョジョンは不思議な珠の持ち主。珠を持つと、美しく変身して国王の寵愛を得られるという。ミョジョン亡き後、後宮や女官たちは競って珠を手に入れようとする。珠を手にした女性たちはミョジョンの呪いを受け、次々に変死を遂げる。珠の主人ミョジョンの秘密が次第に明らかになっていく。

第十話 「仮面の幽霊」
幼くして疫病で両親を亡くしたカソビという娘が、大好きな旅芸人の一員になり、兄のように慕う青年の指導のお陰で、夢にまで見た綱渡り芸人になる。地方長官の誕生日を祝う宴席で芸を披露するが、地方長官の女芸人漁りの犠牲となり、望まぬ妊娠までする。自分の娘を思うあまり嫉妬に燃える長官夫人の指図で、カソビは身を潜めていた衣装箱に火をつけられ、その中で焼死してしまう。兄のように慕う青年が作ってくれた仮面をつけて亡霊となり、自分の殺害に関与した者たちに次から次へと復讐を果たす。
朝鮮王朝時代の旅芸人、大道芸人たちのことを寺堂牌(サダンペ)と言った。初期の寺堂牌は、卑賤の女性たちの集団で、酒宴の席で歌舞を売り、宴会が終わると、売春を副業とした。このために、次第に女性寺堂牌が衰退し、男性だけの寺堂牌と化していった。この寺堂牌男性化の原因が特権階級の両班たちの女漁りにあると示唆している。
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2009年05月08日

善徳女王(ソンドク・ヨワン)


善徳女王朝鮮半島五千年の歴史の中で女性として初めて王位に上った新羅第27代善徳女王(? 〜647)の一代記を綴る歴史ドラマが5月25日からMBCテレビでスタートする。本名は徳曼公主(トンマン姫)という。善徳女王を演じるのは、「外科医ポン・ダリ」のイ・ヨウォン(写真)。彼女の最大の政敵で、新羅王室の妖婦美室(ミシル)を、歴史ドラマ初めてのコ・ヒョンジョンが演じて話題を呼んでいる。もう一人初めて歴史ドラマに出演するのは、「復活」、「魔王」のオム・テウン。新羅の名将金庾信(キム・ユシン)を演じる。「太王四神記」の中でペ・ヨンジュンの子役を演じたユ・スンホがさらに成長した姿で、三国統一を果たした武烈王こと金春秋(キム・チュンチュ)の青年期として登場する。「黄真伊」のキム・ボヨンの年下夫、チョン・ノミンがミシルの情夫であり、忠僕のソロルランに扮する。他にパク・イェジンが天明(チョンミョン)公主を演じ、チョ・ミンギ(真平王)も加わって豪華な顔ぶれとなっている。

脚本は、「チャングムの誓い」を書いたキム・ヨンヒョンとパク・サンヨンの共同執筆。
演出は、「ニューハート」のパク・ホンギュンPDと「朱蒙」のキム・グノンPD

善徳女王誕生の背景

善徳女王2女王が生きた時代の朝鮮半島は、北の高句麗、西の百済、南東の新羅と三国が割拠していた。俗に三国時代と言う。日本の聖徳太子の時代とほぼ同じ頃である。高句麗と百済は中国に近いため、早くから文化的に進んでいたのに比べて、新羅はまだ後進国であった。新羅が国力をつけて、文化的に飛躍するのは、善徳女王の時代からとされる。
女王は、第26代真平王と摩耶夫人の長女として生まれた。他に天明(チョンミョン)公主、善花(ソンファ)公主らの妹がいたが、男の兄弟はいなかった。末の妹善花公主は、「ソドンヨ」のヒロインで、百済王武王の妃となった人。三人姉妹は共に頭脳明晰で、利発であった。王子に恵まれなかった父王が没すると、これまで新羅王を代々継承してきた聖骨の男子が途絶え、聖骨の女子が王位に就くことになった。それが歴史上初めての女王誕生である。女の王の能力を疑い、反乱を企てる者が続出し、苦しめられたが、善徳女王は持ち前の政治力、人材起用力を発揮して、国王としての地位を確立していく。その過程で、優れた人材を多数発掘して、後の新羅の富国強兵と文化国家としての道を切り開いた。高句麗と百済を滅ぼし、三国統一を果たした金春秋(後の武烈王)とその友であり義兄である武将の金庾信は、善徳女王が育てたとも言える。

新羅の身分制度である骨品制の頂点=聖骨

骨品制は一種のカースト制度と言える。その頂点の聖骨とは、神聖な血筋といわれ、国王になれる王族のみを言った。王にならない王族と中央貴族は真骨と言った。世継ぎのなかった善徳女王の後を継いだのは、同じく聖骨女子の第28代真徳女王。善徳女王の従妹にあたる。彼女にも世継ぎがなく、聖骨が完全に途絶えた。そこで王に選ばれたのは、真骨から出た金春秋である。善徳女王の妹天明(チョンミョン)公主の息子であった。

新羅文化の担い手=花郎(ファラン)

ドラマの中で、三国統一の中心勢力となる花郎たちがふんだんに紹介されるという。西洋社会の騎士道のように花郎道という、新羅精神の核心となる青年集団であった。教育機関に集められて育成された彼らは、祭事や祝祭を司る集団であると同時に当時の芸能集団でもあった。今で言う韓流花の美男子たちのように、当時の女子たちの憧れの的であった。また、国の精鋭軍事組織でもあった。多くの名将が生まれている。後に新羅の国王が花郎たちの中から選ばれているが、時代と共に花郎道が廃れると、新羅は滅亡への道を辿って行った。金春秋、金庾信たちも最盛期の花郎出身である。

三人目の女王

新羅時代、三人の女王が誕生している。善徳女王とその後を継いだ真徳女王は、新羅最盛期を築く礎になった。三人目の女王は、新羅末期の真聖女王という。この女王は、KBSの大河ドラマ「太祖王建」の中に登場している。弓裔(クンイェ)の腹違いの妹であった。父親の弟である叔父と不倫に走った亡国の女王であった。

美室(ミシル)とピダム

ドラマの中では母と息子の関係となっているが、権威ある歴史書には二人が母子であったという記述はない。キム・ヨンヒョン作家の創作のようである。
美室については、三国史記や三国遺事などの歴史書に記述は一切なく、外史的な「花郎世記」の筆写本にのみ言及されている。それによると、美室の容貌は絶妙で豊満であった。また、明朗で美しかった、と。また、彼女は四人の息子(ハジョン公、オクチョン公、ポジョン公、スジョン・チョングン)を産んでいる。この中にピダムは存在しない。
美室の最期についても記述がある。美室は年老いてから僧侶になり、607年に病気を患って死亡した。善徳女王の死亡は647年であるから、二人の死亡年の間には40年の差がある。ドラマのように二人が相対するようなことは考えられない。これも作家の創作である。
「花郎世記」筆写本の中の美室は、数人の男性との複雑な性関係を持つ人物として描かれている。三国時代の新羅の女性たちも、能力があればかなり自由な地位に置かれていたようである。儒教が幅をきかせた朝鮮王朝時代には考えられないことである。

ピダムは、善徳女王に格別に取り立てられて、今日の国務総理に相当する上大等(サンデドゥン)の地位にまで上り詰めるが、善徳女王が政治を誤っているので、これを正すために自ら王になるという名分を掲げて647年、反乱を起した。金庾信(キム・ユシン)の討伐軍によって反乱は鎮圧され、ピダムと連座した30余名は全員殺され、特にピダムの一族は九族まで全滅となった。この反乱の渦中、善徳女王も死去した。ピダムは、真骨貴族で、姓は金氏と思われる、と記録されている。

ドラマの大成功に多大に貢献した美室とピダム。美室とピダムを演じたコ・ヒョンジョンとキム・ナムギル。年末の演技大賞でその論功行賞が見られよう。花郎アルチョンナンに扮したイ・スンヒョが一躍世に出たドラマとなった。
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2009年02月01日

王女自鳴鼓(チャミョンゴ)


自鳴鼓KBSの時代劇「風の国」がこの1月14日をもって放送終了した。視聴率が低迷したためにスポンサーが離れていき早期終了となった模様。このため、予定していた楽浪公主(楽浪姫)と高句麗の好童(ホドン)王子の悲劇まで話は進まなかった。ところが、この「風の国」の続きともいえるドラマが2月16日からSBSで始まる。有名な高句麗の説話「楽浪公主」を下地にして構成された「王女自鳴鼓」である。

2009年の韓国歴史ドラマのテーマは、国運を賭け、運命に立ち向かう英雄的王女・女王たち。今年の初めすでにKBSの「千秋太后」がスタートしている。この後、5月以降に新羅の黄金期を飾った「善徳女王」がMBCで放送予定となっている。女王を演じるのは、イ・ヨウォン。

高句麗の説話「楽浪公主」の中の自鳴鼓は、他国の侵略を受けた時にひとりでに鳴り出して国の危機を知らせる楽浪国の太鼓となっている。ドラマの中では太鼓ではなく、自鳴公主(自鳴姫)という王女という設定になっている。
楽浪国の王崔理(チェ・リ)には二人の異腹の娘がいて、長女が自鳴姫で、次女が楽浪姫。この二人が高句麗の好童王子をめぐって葛藤を繰り広げる。

王子の父親は、「風の国」の主人公、大武神王こと無恤(ムヒュル)。好童王子はユリ王の孫で、朱蒙のひ孫となる。母親は敵国扶余の王女。
二人の姫と王子は十代の若者たちで、崔理と無恤は30代の父親であった。

脚本を書いたのはチョン・ソンヒで、演出は若手のイ・ミョンウ。

MBCの人気ドラマ「エデンの東」の中で主人公の母親を好演したベテラン女優イ・ミスクが、楽浪姫の母親ワン・ジャシルを演じる。今、彼女は出演依頼の絶えない多忙な日々を送っている。敵国高句麗の王妃を演じるソン・ヒョナとの火花を散らす対決も注目されている。

イ・ビョンフン監督の「イ・サン」の中で正祖の政敵で叔母でもあるファワン姫を演じたソン・ヒョナが、ホドン王子の継母で、王子を王位継承者の地位から追い落とそうと陰謀を企むソンメソルスに扮する。

また、ミス春香(チュニャン)出身の新人カン・イェスルが、技芸団の花形ソソという娘役で歴史ドラマ・デビューを果たす。ソソは、思いを寄せる青年が自鳴姫に走ったために楽浪姫の侍女となって計略をめぐらす。

主人公たちが情念と運命に引き裂かれるギリシア悲劇のようなドラマとなる。
舞台となる時代は、西暦1世紀前半。

悲劇の主人公たち
(写真左から自鳴公主、好童王子、楽浪公主)

自鳴公主:  楽浪国の王崔理と第一夫人モ・ハソの間に生まれた王女。救国の神託を受けて生まれてきた英雄と崇められて、平凡な女性、王女として幸せに生きることが許されない運命を背負う。好童王子の心をとらえるが、王子にとって邪魔な存在となる。

楽浪公主:  崔理と第二夫人ワン・ジャシルの間に生まれた王女ラヒ。自鳴公主の異母妹。楽浪王の後継者として帝王教育を受ける。好童王子の人物に惚れ込んだ父王崔理の勧めで王子と結婚するが、楽浪国を攻め滅ぼそうとする舅と夫の願いを聞き入れて楽浪国と父王を裏切り、自鳴をなきものにしようとする。裏切りを知らされた父王の手で殺される。

好童(ホドン)王子:  高句麗第三代大武神王・無恤(ムヒュル)の長男で、母親は敵国扶余の王女。
美麗な容姿に聡明さを備え、野望も大きい。朱蒙のように弓の名手で、曽祖父の再来といわれる。父親の無恤を尊敬し、その後を引き継いで高句麗をさらなる富国強兵国にしようと考える。
すべてに恵まれているように見えた王子は、三人の女性のために苦しむことになる。一人は生母のアラン。敵国扶余の姫であるため、高句麗の王位継承競争において好童王子に致命的な弱点をもたらす。もう一人は、心から愛する女性だが自分が生き残るために殺さなければならない自鳴公主。三人目は妻の楽浪公主。高句麗のために彼女の愛を利用し、その純情を踏みにじることになる。
偉大な父王の息子として、是が非でも王になることを自分の定めと考え、愛は失っても生きていけるが、王位を失えば生きていけないとまで思い込む。
高句麗の正統貴族であるピリュ那部出身の無恤の第一夫人ソンメソルスの陰謀の前に王位継承の道は途絶え、ついには自殺に追い込まれる。高句麗の悲劇の王子たちの一人となる。

出演者たち

チョン・ヨウォン:  自鳴公主
パク・ミニョン:  楽浪公主・ラヒ
チョン・ギョンホ:  好童王子
カン・イェスル:  ソソ
ソン・ヒョナ:  無恤の第一夫人・ソンメソルス 
イ・ミスク:  楽浪公主の母・ワン・ジャシル
ムン・ソングン:  大武神王・無恤
キム・ソンニョン: 自鳴公主の生母・モ・ハソ
チョ・ミリョン

楽浪国とは

古代国家の一つで、現代の平壌市と黄海北道地方にあったという説と中国遼西地方に存在していたという説がある。漢の楽浪郡とは異なるというのが最近の見方となっている。
高句麗の第一次楽浪侵攻は好童王子の計略によって始まったが、王子が死んだ5年後の西暦37年、無恤王が直接指揮して楽浪国を滅ぼした。しかし、楽浪国の人々が高句麗の支配に激しく反発したため、これが大国後漢の干渉を招き、西暦44年に後漢の海軍が楽浪を電撃的に占領し、直接統治することになった。その後300年間、楽浪郡が高句麗の南方に存続したが、最終的に高句麗によって統合された。
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2009年01月22日

帰ってきた一枝梅(イルチメ)


MBC一枝梅イ・ジュンギの「一枝梅」(SBS)とほぼ同じ頃に制作計画が発表されていたMBCの「一枝梅」がチョン・イル(写真)主演で1月21日から放送がスタートした。
親の仇を討つために義賊になったイ・ジュンギ版とは異なり、高級官僚の父親と奴婢の母親の下に生まれ、父親の出世の妨げになるとして捨てられた赤子が、成長して良民の救済のために義賊の道を選ぶ。こちらのイルチメは、拾ってくれた僧侶の斡旋で清国に養子となり、そこで武術を習う。さらに日本に連れて行かれ、剣術と忍術を身に着ける。長い流浪の末、生まれ故郷に戻ってきたイルチメは、苦しめられている民のために義賊と化していく。
舞台となるのは、同じく第16代国王仁祖の時代。先代の光海君を倒し、仁祖を王位に据えた政治勢力の西人派は権力を独占し、国の政治を混乱に陥れる。
イ・ジュンギ版は完全創作で、チョン・イル版は原作通りにストーリーが展開する。原作は、1975年から1977年にかけて新聞に連載された故コ・ウヨン画伯の漫画「一枝梅」。
先行のイ・ジュンギ版を意識して、随所に違いを強調する工夫を盛り込んでいる。例えば、出だしの所で、イルチメが現代に現れて悪人を退治し、バットマンかスパイダーマンのように高層ビルを下りていく。現代から17世紀前半へとシフトさせてイルチメの活躍を描いていく。原作の題名に「帰ってきた」を付けたのも、イ・ジュンギを意識してのことと思われる。

今回のイルチメに扮するチョン・イルは、本格的ドラマに主演するのは初めてのこと。ヒロインのウォルヒを演じるユン・ジンソも新鋭タレント。そんな二人がどのようにしてドラマに色彩を与え、花を添えていくのか、楽しみである。
随所にイルチメのアクションが挿入され、画面に登場する家具や建具、装飾品などの小道具がその時代の雰囲気を如実に再現する。

演出のメインは、MBCドラマのベテラン ファン・イルレPD。

出演:
チョン・イル(一枝梅)
ユン・ジンソ(ウォルヒ)
キム・ミンジョン(捕盗庁捜査官 ク・ジャミョン)
チョン・ヘヨン(一枝梅の生母で妓生の白梅)
パク・チョルミン(清国のスパイ ワン・フェンボ)
パク・クニョン(貪官汚吏の高官 キム・ジャジョム)
イ・ゲイン(一枝梅を拾う乞食 コルチ)
カン・ナムギル(一枝梅の活躍を記録する『一枝梅マニア』のペ・ソンダル)

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2009年01月02日

2008年韓国KBS演技大賞


2008KBS演技大賞2008年度の韓国ドラマを締め括る演技大賞の第三弾が、ソウル市内ヨイドのKBS新館公開ホールで開催された。
総合司会は、俳優のイ・ドックワとチェ・ジョンウォンにアナウンサーのキム・ギョンナンが加勢して三人で務めた。
2008年のKBSドラマを代表するのは、「母さんに角が生えた」と「君は僕の運命」、「太陽の女」。この中から「母さんに角が生えた」の主役母さんを演じたキム・ヘジャが大賞を射止めた。長年の俳優生活で初めての大賞受賞。
彼女が最近、ブラウン管に再び登場するきっかけになったのは、MBCの人気ドラマ「宮」。この中で少しとぼけたような、子供のように人のよい皇太后の役を好演して脚光を浴びた。教養と気品を感じさせる存在感は、ドラマ界の貴重な宝と言える。
90年代に放送された故チェ・ジンシルの代表ドラマで、最近、日本でも各種メディアを通じて公開されている「あなた、そして私」の中で、チェ・ジンシル扮するスギョンの母親役を印象深く見事に演じている。芸能界に入ったばかりのソン・スンホンやチャ・インピョの初々しい姿もある。「太王四神記」の中で高句麗の大物貴族ヨン・ガリョを演じたパク・サンウォンが真面目なサラリーマンの長兄に扮している。

受賞者と作品

大賞:  キム・ヘジャ(母さんに角が生えた)

最優秀演技賞
(男)ソン・イルグク(風の国)
(女)キム・ジス(太陽の女)

優秀演技賞
・毎日連続ドラマ部門
(男)イ・ピルモ(君は僕の運命)
(女)キム・ジョンナン(君は僕の運命)
・週間連続ドラマ部門
(男)イ・ウォンジョン(大王世宗)
(女)イ・ユンジ(大王世宗)
・ミニ・水木ドラマ部門
(男)チョン・ジニョン(風の国)
(女)イ・ハナ(太陽の女)、チェ・ジョンウォン(風の国)

助演賞
(男)キム・ヨンゴン(母さんに角が生えた)、オム・ギジュン(彼らが住む世)
(女)ぺ・ジョンオク(彼らが住む世)

特集・文学館・短幕賞
(男)ユン・ヒソク(TV文学館「春、春春」)
(女)パク・ミニョン(伝説の故郷・九尾狐)

青少年演技賞
(男)イ・ヒョヌ(大王世宗)
(女)シム・ウンギョン(太陽の女)<2006年にも「ファン・ジニ」で同賞受賞>

新人賞
(男)チョン・ギョウン(太陽の女)
(女)ユン・ア(君は僕の運命)

功労賞:  ユ・チョルチュ(KBS照明監督33年間)

友情賞:  イ・ヒョジョン(KBSドラマ会副会長)

特別賞:  サムファネットワークス(「母さんに角が生えた」制作社シン・ヒョンテク代表)

人気賞
チャン・ミヒ(母さんに角が生えた)
ソン・ユリ(快刀洪吉童)
チャン・グンソク(快刀洪吉童)

ベスト・カップル賞
キム・ヨンゴン+チャン・ミヒ(母さんに角が生えた)
ソン・イルグク+チェ・ジョンウォン(風の国)
カン・ジファン+ソン・ユリ(快刀洪吉童)

ネッチズン賞:  カン・ジファン(快刀洪吉童)、ユン・ア(君は僕の運命)
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2009年01月01日

2008年韓国SBS演技大賞


2008SBS演技大賞

2008年の韓国ドラマを総決算する演技大賞の第二弾が、ソウル市内のSBS公開ホールで開催された。総合司会を務めたのは、リュウ・シウォンとハン・イェスルの二人。
2008年度のSBSドラマと言えば、イ・ジュンギの「一枝梅」とアン・ネサンが大ブレークした「糟糠の妻クラブ」、ソン・ユナとキム・ハヌルの「オンエア」であったが、大賞の栄誉に輝いたのは、視聴率の面で他局の競合ドラマに遅れをとっていた「風の画員」の主演ムン・グニョンであった。これまでの高視聴率ドラマの主人公イコール大賞という常識を打ち破ったことが、注目に値する。この授賞は極めて正しい評価であったと言える。KBSの演技大賞を授賞した「ファン・ジニ」のハ・ジウォンよりさらに年少の女優に大賞が送られた。
一枝梅のイ・ジュンギには最優秀演技賞が与えられた。授賞式の最中にイ・ジュンギが即興のパフォーマンスを披露して式典の雰囲気を盛り上げた。彼の身のこなしや所作を拝見していると、民族舞踊をふんだんに取り入れた映画かドラマの中でイ・ジュンギを見てみたいと思わせる。
「風の画員」で金弘道という天才画家を好演したパク・シニャンの姿が見えなかったのが惜しまれる。噂では、「銭の戦争・番外編」の出演料をめぐる問題で放送局側と折り合いがつかず、式典に不参加とのこと。
「風の画員」から異色のカップル、男装の女性画家申潤福(シン・ユンボク)と妓生チョンヒャンがベスト・カップル賞に選ばれた。

受賞者と作品

大賞:  ムン・グニョン(風の画員)

最優秀演技賞
・男優:  イ・ジュンギ(一枝梅)
・女優:  ソン・ユナ(オンエア)、キム・ハヌル(オンエア)

演技賞
・特別企画部門:
(男)チャン・ヒョク(いかさま師)
(女)ハン・イェスル(いかさま師)
・ドラマ・スペシャル部門:
(男)パク・ヨンハ(オンエア)
(女)チェ・ガンヒ(甘い私の都市)
・連続劇部門:
(男)アン・ネサン(糟糠の妻クラブ)
(女)オ・ヒョンギョン(糟糠の妻クラブ)、キム・ヘソン(糟糠の妻クラブ)

助演賞
・特別企画部門:
(男)ソン・ヒョンジュ(いかさま師、糟糠の妻クラブ)
(女)キム・ソヨン(食客)
・ドラマ・スペシャル部門:
(男)イ・ムンシク(一枝梅)
(女)キム・ジャオク(ワーキング・ママ)
・連続劇部門:
(男)イ・ハニ(ガラスの城)
(女)キム・ヒジョン(糟糠の妻クラブ)

子役賞
(男)ヨ・ジング(食客、いかさま師、一枝梅)
(女)キム・ユジョン(風の画員)

友情賞:  ト・ギソク(一枝梅)

プロデューサー賞
(男)ポン・テギュ(ワーキング・ママ)
(女)ムン・ジョンヒ(嫁とお嫁さん、甘い私の都市)

制作功労賞:  オリーブ・ナイン(代表コ・デファ)

功労賞:  ムン・ヨンナム作家(糟糠の妻クラブ)

ニュースター賞
チ・ヒョヌ(甘い私の都市)、イ・ジュンヒョク(糟糠の妻クラブ)、ペ・スビン(風の画員)、ハ・ソクチン(幸福です)、イ・サンウ(糟糠の妻クラブ)
イム・ジョンウン(水瓶座)、ハン・ヒョジュ(一枝梅)、ムン・チェウォン(風の画員)、チェ・ヨンイン(妻の誘惑)、ユン・ソイ(ガラスの城)、チャ・イェリョン(ワーキング・ママ)

ベスト・カップル賞:  ムン・グニョン+ムン・チェウォン(風の画員)

十大スター賞
イ・ジュンギ(一枝梅)、アン・ネサン(糟糠の妻クラブ)、チャン・ヒョク(いかさま師)、パク・ヨンハ(オンエア)、キム・レウォン(食客)
キム・ハヌル(オンエア)、ムン・グニョン(風の画員)、オ・ヒョンギョン(糟糠の妻クラブ)、ソン・ユナ(オンエア)、ハン・イェスル(いかさま師)

ネッチズン最高人気賞:  イ・ジュンギ(一枝梅)


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2008年12月31日

2008年韓国MBC演技大賞


2008MBC演技大賞今年一年のドラマを締めくくる演技大賞の第一弾が12月30日、ソウル・ヨイドのMBC D公開ホールで開催された。総合司会を担当したのは、シン・ドンヨプとハン・ジヘの二人。今年のMBCテレビは、「ベートベン・ウイルス」と「エデンの東」の二本のドラマが大ヒットし、ドラマ王国の伝統を取り戻そうと頑張った形跡が見られる。この二本のドラマに主演したキム・ミョンミンとソン・スンホンが共同で大賞の栄誉を分かち合った。賞を伝達したペ・ヨンジュンは、特にソン・スンホンの方を抱き寄せて祝福し、見るものをして意外な感じを与えた。ソ・ジソプまで舞台に突如現れて、ソン・スンホンを祝った。日本にファン層を持つ韓流スターたちの結束力を見せ付けた。その様子を横で見ていたキム・ミョンミンに受賞所感のバトンが渡されると、彼の存在が何となく浮き上がってしまった。ソン・スンホンの受賞所感は、とても控えめで、先輩たちを引き立てるのに徹していた。軍隊に行ってきて一回り成長したようである。

受賞者と作品

大賞:  キム・ミョンミン(ベートベン・ウイルス)、ソン・スンホン(エデンの東)

女優最優秀賞:  イ・ミスク(エデンの東)、ペ・ジョンオク(絶世の美人パク・チョングム)
男優最優秀賞:  チョン・ジュノ(私の生涯最後のスキャンダル)、チョ・ジェヒョン(ニューハート)

女優優秀賞: ムン・ソリ(私の人生の黄金期)、ハン・ジヘ(エデンの東)
男優優秀賞:  チョ・ミンギ(エデンの東)、イ・ドンゴン(夜なら夜毎)

黄金演技賞
 ・中堅俳優賞:  ソン・オクスク(ベートベン・ウイルス)
                             ユ・ドングン(エデンの東)
 ・助演俳優賞:  シン・ウンジョン(エデンの東)
                             パク・チョルミン(ベートベン・ウイルス、ニューハート)
 ・連続劇部門:  パ・クニョン(絶世の美人パク・チョングム、エデンの東他)
                             ホン・ウニ(動揺しないで)
 ・ミニシリーズ部門:  チ・ソン(ニューハート)
                                     キム・ミンジョン(ニューハート)

男優新人賞:  チャン・グンソク(ベートベン・ウイルス)、パク・ヘジン(エデンの東)
女優新人賞:  イ・ソヨン(私の人生の黄金期)、イ・ヨニ(エデンの東)

子役賞:  パク・コンテ、ナム・ジヒョン、シン・ドンウ(エデンの東子役たち)
PD賞:  イ・スンジェ(ベートベン・ウイルス)、ヨン・ジョンフン(エデンの東)

功労賞: 
 ・テレビ部門:  故チェ・ジンシル(私の生涯最後のスキャンダル)
 ・ラジオ部門:  スウィッソロウ

視聴者が選んだ今年のドラマ:  ベートベン・ウイルス
家族賞:  ドラマ「愛してる、泣かないで」のチーム

人気賞:  ソン・スンホン、イ・ヨニ
ベスト・カップル賞:  ソン・スンホン+イ・ヨニ(エデンの東)

特別賞
テレビ PD部門:  イ・ジェギュ
     アナウンサー部門:  イ・ジェヨン(気持ちの良い日他)、チェ・ユニョン(W他)
     声優部門:  キム・ホソン(CSI科学捜査隊他)、チョン・ナム(CSIマイアミ)
ラジオ リポーター部門:  ユ・ジン(世界はそして私たちは他)
     声優部門:  キム・ガンサン(激動50年)

作家部門
テレビ:  ナ・ヨンスク(エデンの東)
               ホン・ジナ、ホン・ジャラム(ベートベン・ウイルス)
               キム・ウニ(MBCスペシャル)
ラジオ:  キム・シヌク(言中愉快) 

ラジオ部門
 最優秀賞:  イ・ムンセ(今日の朝、イ・ムンセです)
 優秀賞:  カン・ソグ(女性時代)、カン・イン(親しい友達)
 新人賞:  キム・シニョン(退屈打破)
posted by rekishinootoshimono at 16:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 韓国ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする