2014年11月14日

王の顔


王の顔11月19日からKBSの特別企画ドラマ枠で放送がスタートするヒュージョン歴史ドラマ。
主人公は悲劇の廃王となった光海君(クワンヘグン)である。彼の16年にわたる苦難と辛抱に満ちた王世子時代を中心に物語は展開する。
最近、光海君についての新たな歴史的解釈を試みるのが流行っている。二年前にイ・ビョンホンが主演した映画「光海、王になった男」もそんな一つである。
光海君と言えば、金尚宮ことキム・ゲシを抜きにしては語れない。二人のラブ・ストーリを扱ったドラマや映画がいくつかあるが、1995年の「西宮(ソグン)」ではイ・ヨンエ、2003年制作の「王の女」ではパク・ソニョンがそれぞれ金尚宮を演じた。金尚宮をめぐって光海君と父親の宣祖が密かに対立することになり、父王は光海の王位継承を素直に認めようとしなかった。

今回のドラマでは、観相家が重要な役割を担っている。昨年末から今年にかけて様々な映画賞で注目された時代劇「観相」に登場する人々である。国王になる人は顔にその相が現れるとされる。歴代の王たちは、自分に君主の相があるかどうかにこだわった。光海君の父王宣祖もそのような一人であった。元々王位とは縁のない庶出王家の一員でしかなかったが、後嗣のない嫡流最後の王明宗の養子に迎えられて俄かに王位に就いた。そのため、常に王位継承の正統性に対してコンプレックスを抱き続けた。その弱点をカバー出来るのが、観相による王の相があるという判定であった。しかし、高名な観相家は宣祖の相が絶対に国王になってはならない相であると直言し、姿を消してしまう。宣祖の苦悩は、自分の息子に対しても疑念を生み、後の王室の不幸を招くことになる。
今回、光海君を演じるのは、「応答せよ、1997」で大ブレークしたソ・イングク。金尚宮にはチョ・ユニが扮する。

演出 ユン・ソンシク
助演出 チャ・ヨンフン
台本 イ・ヒャンヒ、ユン・スジョン

登場人物

光海君(1575-1641) (ソ・イングク)  朝鮮王朝第15代王になる人。側室のコンビン金氏から生まれた庶出のため、最も国王の資質を備えた王子であったが、父王がなかなか認めてくれなかった。父親の側室となった金尚宮に初恋をする。政治手腕に優れた金尚宮に助けられて16年にわたる王世子時代を耐え抜き、王位を手に入れた。後に甥にあたる仁祖のクーデタにより国王の座を追われ、配流地の済州島で66年の生涯を閉じた。

金尚宮(? – 1623) (チョ・ユニ)  本名はキム・ゲシといい、宣祖からキム・ガヒの名前を与えられた。お部屋付き女官であったが、宣祖に見初められて尚宮に昇格した。宣祖の二番目の妃、インモク王妃とは激しく対立し、光海君の王位継承のために政治的な力を発揮し、実現させる。美人ではなかったが、敏捷で、知恵者であったので、光海君に気に入られ、寵愛を受けた。光海君が王になると、国政にも関与することになり、女宰相のように権力を振り回した。クーデタにより光海君が倒れると、刑場に引き出され、斬首となった。

宣祖(1552-1608) (イ・ソンジェ)  王位継承の正統性のない第14代国王。コンプレックスの塊で、いつ誰かに自身の王座を奪われはしまいかと不安に悩まされる、小心者で神経質な国王。正統性にこだわり、庶子の光海君より、王妃から生まれた嫡子が後嗣になることを望み続けた。これが光海君の悲劇を生む種となった。豊臣秀吉の朝鮮侵略の時、王宮を捨てて明との国境近くに避難したことも、彼の王としての器が問われることになる。

貴人金氏(1555-1613) (キム・ギュリ)  宣祖の二番目の側室。後にインビン金氏となり、自分の息子に王位を継がせるために、光海君の宿敵となる。彼女の死後、孫の仁祖がクーデタで光海君を倒し、祖母の念願を叶える。

チョン・ヨリプ(チェ・チョルホ)  朝廷の官職にあったが、政争の渦に巻き込まれて下野し、万民平等の考えの下、身分制度による貴賤の差別のない大同契という武装組織を作る。しかし、組織の勢力拡大と共に国家に対する謀反を疑われると、息子を連れて逃亡し、官軍に包囲されると自殺してしまった。この出来事をチョン・ヨリプの謀反事件という。

キム・ドチ(シン・ソンノク)  賤しい身分の出だが、大の野心家である。字を教えてくれたチョン・ヨリプの思想に共感し、師と共に大同契を組織する。国王に対する恨みが強く、チョン・ヨリプの知らぬところで、国王を倒して、自分の王国を作ろうと考える。国王になるための秘密文書「龍顔秘書」の存在をチョン・ヨリプから聞き、それを王室書庫から盗もうとする。計画が発覚し、このために大同契は壊滅させられ、チョン・ヨリプは死に追いやられた。師が果たせなかった万民平等の大同社会の理想を引き継ぐ決心をする。

李山海(イ・サネ) (アン・ソックワン)  東人から分裂した大北の重鎮で、信念よりも政治状況に合わせて行動する人物。

鄭K(チョン・チョル) (チュ・ジンモ)  西人の中心人物。妥協を知らない剛直な政治家であるが、当代随一の詩人でもあった。その性格ゆえに何度も東人から攻撃を受け、左遷の憂き目にあうが、その都度政界に復帰を果たしている。チョン・ヨリプの謀反事件を調査し、東人を失脚させるのに成功した。

ペク・キョン(イ・スンジェ)  朝鮮最高の観相家。明宗の妃であるインスン王后の寵愛を一身に受けた観相家で、宣祖の相が絶対に王になってはならない相であると直言したことから、身の危険を感じ、朝廷から行方をくらました謎の多い人物。

宋内官(キム・ミョンゴン)  宣祖の策士であり、アドバイザーを務める宦官。光海君の観相学の師匠でもある。宣祖の根深いコンプレックスと「龍顔秘書」の秘密を知っている唯一の人物。

コ・サン(イ・ギヨン)  王室の学問機関である観象監に所属する観相学部の教授で、宣祖の絶大な支持を受けている観相家である。天賦の才に恵まれているが、その才能を自身の欲望のために使用する。

宣祖と李舜臣

豊臣秀吉の文禄・慶長の役で大変な目に遭ったのが国王の宣祖であった。漢城(現ソウル)が危なくなると、王宮を捨てて北方に避難した。そんな国王の卑怯な態度に民衆は怒りを爆発させ、王宮を焼打ちし、財を略奪した。戻って来た王は、大半が廃墟と化した宮殿を見て民心を思い知らされた。
戦乱中、何度か王命に背いたとして李舜臣将軍を監獄に閉じ込めたり、将軍から兵卒への身分降格を命じ、朝鮮水軍の戦意を挫くような結果をもたらしたが、不死鳥のような李舜臣は、無能な指揮官たちのために多くの軍船を失った水軍を立て直し、死ぬまで豊臣軍を追撃した。誰かに王位を奪われはしないかと恐れていた宣祖は、英雄李舜臣に脅威を感じたため、将軍に厳しく当たったとされる。しかし、反逆罪を被せて殺すことは最後まで出来なかった。李舜臣将軍には民心がついていたからである。
posted by rekishinootoshimono at 05:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 韓国ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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