2013年07月11日

花たちの戦争


花たちの戦争JTBCテレビで3月23日から放送中の歴史ドラマ。全50話。「宮中残酷史」というサブタイトルが付いている。
舞台となる時代は17世紀前半、光海君をクーデタで倒して王位に就いた仁祖(インジョ)の王妃と後宮たちの熾烈な権力闘争を描く。
主人公の昭容趙氏は、仁祖の後宮の一人で、自身の欲望と野望のために国王を心理的に操り、昭顕世子(ソヒョンセジャ)を毒殺させ、世子妃姜氏をも賜薬死に追い込む、朝鮮王朝最高のファンム・ファタル(毒婦)である。朝鮮王朝版大奥物語である。

脚本を書いたのは、多くの歴史ドラマを手掛けてきたチョン・ハヨン作家。演出はノ・ジョンチャン監督。

キャスト

キム・ヒョンジュ 仁祖の後宮である昭容趙氏(後に貴人趙氏)。本名はヤムジョン。母親が両班の妾であったため、庶出の差別を受けて育つ。国王の側近キム・ジャジョムの目に留まり、王の後宮として王宮に送り込まれる。最初はキム・ジャジョムの手足となっていたが、次第に自己の野望に目覚め、王妃や他の後宮たちを排除しようと陰謀をエスカレートさせていく。

イ・ドックワ 第16代王仁祖(インジョ)(1595-1649)クーデタにより王になったため、いつ再びクーデタが起きるか分からないという不安から疑心暗鬼に陥っている。自分の実の息子さえ疑い、殺すという人倫から外れた国王。朝鮮王朝歴代王の中で最悪ともいえる。

チョン・ソンモ 金自点(キム・ジャジョム)。仁祖の側近であるが、王を軽蔑しており、自分が王になる、という野望を抱き、昭容趙氏と協力して仁祖の世子毒殺を計画する。朝鮮王朝三大奸臣の一人と目されている。

チョン・ソンウン 仁祖の長男である昭顕世子。父王の身代わりに人質となって清国に送られる。そこで先進西洋文明に接し、弱小国朝鮮の富国強兵を図るには、西洋文化を学ぶべきだと考えるようになる。先進の気風を打ち立てた清国からも学ぶものがある、とも考える。清の皇帝や皇族たちとも親交を深める。そんな長男に対し、父王は憎悪の念を膨らませていき、毒殺を命じた。長男の息子三人も済州島に送り、上の二人の孫を死に至らしめている。世子は親孝行なので、父王に対して不平不満を一切洩らさなかった。

ソン・ソンミ 昭顕世子妃姜氏。夫が父親に毒殺され、息子たち三人が島流しにされた後、王宮の片隅に幽閉され、無念の死を命じられる。

コ・ウォニ 仁祖の継妃・荘烈王妃趙氏。15才で40代の仁祖に嫁いできたが、まともな結婚生活に恵まれず、肩身の狭い立場に置かれた。理性的で忍耐力のある女性で、陰謀渦巻く王宮内で様々な事件に接するなか、生き残るための術を身に着けていく。女たちの戦争で最後の勝者となる。後に粛宗の時代まで生き残り、張嬉嬪の後見人になった人物。

イ・ソヨン 淑儀朴氏。仁祖の後宮。

キム・ジュヨン 仁祖の次男鳳林大君(後の孝宗)

キム・ギュチョル 左議政シム・ギウォン。金自点の陰謀に嵌り、無残な刑死に処される。

キム・ジョンギョル 老獪な領議政キム・ニュ

ハン・インス 礼曹判書キム・サンホン

キム・ハギュン 宰相のチェ・ミョンギル

チョン・テス ナム・ヒョク。元名門両班家の子息であったが、父親の大逆罪のため、落ちぶれる。昭容趙氏となる前のヤムジョンの内縁の夫であったが、金自点の陰謀により、一度は殺されかけたが、生き延び、復讐の機会をうかがう。

チョン・ソンギョン ヤムジョンの母親ハン・オク

ソン・ビョンホ イ・ヒョンイク。鍼医師としてはかなり腕が立つ。針一本で人を殺めることができる。金自点とヤムジョンの陰謀に利用され、昭顕世子毒殺の実行者に仕立てられる。

ウ・ヒョン 尚膳(宦官の最高位)キム・イン

ヨン・ミジュ 仁祖の後宮イ尚宮(サングン)

オム・ユシン キム尚宮

ソ・イスク ソルチュク。行首妓生。ヤムジョンが男の赤ちゃんと取り替えた王女を密かに妓生に育てるしたたかな女性。

ソ・ボムシク 金自点の護衛武士。

趙貴人ヤムジョンの子孫たち

仁祖亡き後、次男の孝宗が即位する。元々金自点と趙貴人をよく思っていなかった孝宗は、謀反を理由に金自点を極刑に処し、趙貴人にも賜薬死を命じた。
趙貴人には仁祖との間に一女二男があり、長男の崇善君(スンソングン)は、金自点と母親の陰謀に加担したとして江華喬洞に配流となったが、無実を訴え続け、許された。彼は幼少期に法母の荘烈王妃の下で育てられた縁で、母親と王妃の対立とは関係なく王妃の庇護を受けて52歳まで生き延びた。
彼の長男が東平君(トンピョングン)で、粛宗の叔父であり、大王大妃趙氏(荘烈王后)の法孫であった。張嬉嬪の王宮入りを後押しした彼と祖母の趙大王大妃は、南人派の勢力拡大のために強力なパートナーであった。南人の壊滅と共に東平君は、謀反の咎で粛宗により薬死を命じられる。
東平君は、その当時最高の文人で、書や絵画、音楽などでその才能を大いに発揮した。貴人趙氏が残した歴史の落しものである。


posted by rekishinootoshimono at 21:09| Comment(2) | TrackBack(0) | 韓国ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
歴史の落し物は大変勉強になります
いつもすばらしい記事です 多くの人に
このよさは理解し知ってもらいたいものです
Posted by あさやん at 2013年12月19日 18:53
朝鮮半島の歴史の勉強を放送大学でしました。それが縁で韓国、中国の歴史ドラマにはまって系統的に客観的事実と比較しながら、ドラマを楽しんでおります。仁祖の即位中の逸話はよく知らなかったので、このドラマは興味があります。
張玉貞を主人公にしたドラマでは、単なる脇役やお坊ちゃん貴公子にしか描かれていない、東平君や壮烈皇太王后が実はこんな過酷な背景を生き延びた人々だなんて。認識を新たにしました。やっぱり韓国歴史ドラマは奥が深いです。
Posted by みっちゃん at 2015年08月02日 08:00
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