2014年01月13日

鄭道伝(チョン・ドジョン)


鄭道伝1月4日にスタートしたKBSの大河歴史ドラマである。前作の「大王の夢」が終了した後、6ヶ月の沈黙を破ってKBSが大河ドラマ不振からの立ち直りを図る第一作に選んだのが、朝鮮王朝建国の立役者でありながら、逆賊の汚名を500年間着せられてきた鄭道伝である。高麗の官僚でありながら、高麗王朝の幕引きと易姓革命による新王朝建国の企画、設計、着手を行った儒学者出身の政治家。彼の一代記が再出発大河ドラマの一番手となる。SBSの歴史ドラマ「根の深い木」や「大風水」の中にも登場した人物である。特に「根の深い木」の中で秘密結社【密本】の頭領の叔父で、組織の綱領を記した密書を書き残した人物として描かれた。

彼の政治信条は、「百姓の心を得れば、百姓は服従するが、百姓の心を得られなければ、裏切られることになる」であった。近代の民本主義とは異なるが、民の存在の大きさに気づいていた人の言葉である。

奇しくも、今年のNHK大河ドラマの主人公は、豊臣秀吉を天下人に仕立て、その天下統一を設計した軍師、黒田官兵衛。第二人者という共通点を持つ朝鮮建国の企画人、鄭道伝。二人のドラマがほぼ同時に始まったことは興味深い。

演出: カン・ビョンテク、イ・ジェフン
脚本: チョン・ヒョンミン

キャスト

チョ・ジェヒョン(子役 カン・イソク): 鄭道伝

ユ・ドングン: 李成桂(イ・ソンゲ)(朝鮮を建国した太祖となる人物)

パク・ヨンギュ: イ・イニム(高麗末の政治の実権を握った官僚。鄭道伝の政敵)

ソ・インソク: チェ・ヨン将軍(高麗を最後まで愛した忠臣で、最高の勇将。李成桂の威化島回軍により、刑場の露となって消える)(SBSの「信義」の主人公は、青年時代の彼)

イム・ホ: 鄭夢周(チョン・モンジュ)(高麗末最高の文人で、高麗に殉じた政治家・儒学者。鄭道伝の学友であったが、後に政敵となり、イ・バンウォンに殺される)

アン・ジェモ: イ・バンウォン(李成桂の五男で、後の三代太宗。世宗の父親。李成桂の息子たちの中で一番文武両道に優れていた)

イ・アヒョン: 鄭道伝の夫人崔氏(チェシ)(夫に代わって家計を支えた生活力のある強い女性)

イ・チュンシク: ツッポアボム(鄭道伝家に先代から仕える奴婢で、鄭道伝を背負って育てた)

イ・イルファ: 李成桂の第二夫人康氏

ソン・ドンヒョク: イ・ジラン(李成桂の義兄弟。女真族からの帰化人で、李成桂の護衛大将を自任する)

キム・ミョンス: 高麗第31代コンミン王(自分の部下に殺害される悲劇の王)

イ・ドッキ: 明徳太后(コンミン王の母親)

キム・ミンジュ: 定妃安氏(コンミン王の第四妃)

イ・ソユン: 益妃韓氏(コンミン王の第三妃)

パク・チヌ(子役 チョン・ユンソク): 高麗第32代ウ王(コンミン王の庶子。母親はシン・ドンの奴婢パニャ。王氏の息子として生まれ、シン氏の息子として死んだ)

チョン・インニョン: 乳母張氏(ウ王の乳母)

キム・ジンテ: キョン・ボックン(高麗王室の代表的な外戚で、名目上は朝廷の一人者である門下侍中)

イ・ジョンソン: チェ・マンセン(コンミン王の寵愛を受けた宦官であるが、王殺害に関与する)

ソ・ウジン: ホン・ユン(コンミン王の親衛隊である子弟衛の中心人物で、王の寵愛を受けていたが、後宮の益妃を妊娠させる。王に殺されることを知らされ、逆に王を刺殺する)

パク・チウォン: イ・セク(元でもその名が知られた儒学者で、鄭道伝の師匠。後に二人は政敵となる)

キム・スンウク: パク・サンチュン(新進儒学者の一人)

チョン・ヒテ: イ・スンイン(新進儒学者の一人)

イ・グワンギ: ハ・リュン(新進儒学者の一人で、後にイ・バンウォンの擁立に寄与して政権の中枢に上るが、主君である太宗からにらまれ、追放される悲劇の宰相)

キー・パーソンたち

三峰・鄭道伝(サムボン・チョン・ドジョン)

高麗末期、あまり家格の高くない両班家庭の長男として生まれる。幼少の頃から聡明で、早くから科挙に合格し、成均館に入り、鄭夢周や他の新進儒生たちと切磋琢磨する。やがて彼らと共に学問の世界から政治の舞台に上っていく。新興帝国明を支持する鄭道伝は、親元派の実権守旧勢力によって遠島の憂き目にあい、その後も政界に戻れず、各地を転々とする。その間、高麗に対する期待は消え、易姓革命の志を抱く。彼の意中の新国王は、北方の辺境地を防衛する将軍、李成桂であった。最後まで高麗の存続を主張し、易姓革命に反対した鄭夢周とは政敵の関係になる。
朝鮮王朝の建国に成功した鄭道伝は、国家体系の基盤造りを進める過程で、李成桂の五男のイ・バンウォンと対立することになる。鄭道伝は、宰相政治を根幹とする官僚が治める中央集権国家を目指し、イ・バンウォンは強力な王権が支配する国家を考えていた。継妃康氏を支持してその息子を李成桂の後継者に選んだことから、改革半ばイ・バンウォンの刀に討たれた。その後、500年後に高宗によって名誉を回復するまで徹底的に逆賊扱いを受けてきた。彼の転落で皮肉にも再浮上したのが、学友であり、ライバルの鄭夢周であった。イ・バンウォンは鄭道伝を完全に葬り去るために、自分が殺害した政敵の鄭夢周を最高の忠臣・学者として持ち上げたのである。

朝鮮太祖・李成桂

東北の辺境を守る軍閥で、最精鋭の私兵集団を率いた猛将としてその名を馳せ、人望も厚かった。彼は最初から高麗を倒して新王朝を樹立するという野心はなかった。高麗の忠臣であろうとした。鄭道伝との出会いと、彼の考えに共鳴する過程で、国王になるという思いを抱くようになった。朝鮮建国を果たすや、彼の悩みは、家族問題で、後継者選びであった。前妻の五男、イ・バンウォンは建国に際して最大の功労者であったが、野心の大きい彼を次の王にするつもりはなかった。しかし、武骨で情にもろい武人の李成桂に対して、息子のパンウォンは冷徹な政治家であり、天性の統治者であった。それが見えなかったのが李成桂の限界であった。最晩年は、王位に就いた息子を恨みつつ、淋しく世捨て人のように生きた。

イ・バンウォン

李成桂と第一夫人韓氏の五男として生まれ、息子たちの中で一番文武に優れ、政治家資質に恵まれていた。青年期を儒学者として過ごしたが、孔孟の道より刀の力を頼みとした。情勢を正しく見据える知略を備え、狐の狡賢さと獅子の暴悪を同時に持っていた。最後まで高麗の存続を貫き、李成桂に反対した、当時最高の文人、鄭夢周を暗殺し、父親を国王にした功労者である鄭道伝をも、自分の意にそぐわないとして切り殺した。父王に睨まれていたため、むやみに自分の野心を露わにせず、物事の順序を踏まえて第三代国王の座に上った。王位に就いてからは、王権強化を図りつつ、次々と政治力を発揮して、朝鮮王朝500年の基盤を作り上げた。彼のお蔭で息子の世宗は、名君の誉れに浴することが出来たと言っても過言ではなかった。死を目前にした鄭夢周とのやり取りが有名である。李成桂もイ・バンウォンも当代最高の文人・鄭夢周を味方に入れようとしていたが、鄭夢周が詩文で拒絶を表したため、帰宅途中の鄭夢周を待ち伏せして切り殺した。

鄭夢周

高麗末最高の文人で、詩文では鄭道伝も敵わないほどの才能の持ち主であった。儒学者で、学問を伝授して多くの弟子を世に送り出した。その中には、朝鮮王朝の朝廷に出仕して新国家の基盤造りに貢献した者も多かった。中国大陸に明が建国されると、反元・親明を掲げて李成桂や鄭道伝らと協力した。高麗から親元勢力が排斥されると、易姓革命派の李成桂、鄭道伝らと袂を分かち、高麗の継続を図った。そのために、イ・バンウォンの放った刺客によって暗殺された。

李仁任(イ・イニム)

親元を標榜した守旧派で、高麗名門出身の政治家。コンミン王に取り立てられ、その息子のウ王の代まで実権を握ってきた。しかし、政治の私物化が目に余り、政敵の親明派を手段選ばずに排斥し、ウ王に対してもその横暴を極めた。ウ王の命令を受けたチェ・ヨン将軍と李成桂によって排除され、死に至った。親明派の鄭道伝の政治生命を絶った張本人であった。


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2014年01月02日

2013 KBS演技大賞


2013 KBS演技大賞恒例の演技大賞授賞式が大晦日の夜、ソウル・ヨイドKBS公開ホールで行われ、その様子が生放送された。総合司会は、シン・ヒョンジュン、チュ・サンウク、イ・ミスクの三人であった。二部からはイ・ミスクに代わってユン・アが加わった。

毎年のことであるが、放送三局の中で一番出席者の顔ぶれが多彩で、雰囲気が盛り上がっていた。司会の三人もチームプレーをよくこなし、特にシン・ヒョンジュンの雰囲気づくりに奔走する姿が健気に思われた。
今回大賞に輝いたのは、「職場の神」のキム・ヘスで、KBSで二度目の受賞であった。また、放送三社ドラマ制作者たちが選んだ今年の演技者賞にはチュ・ウォンが選ばれた。
功労者に対する授賞はKBSではなかった。

受賞者と作品

大賞 キム・ヘス(職場の神)

最優秀演技賞
男子 チュ・ウォン(グッド・ドクター)、チ・ソン(秘密)
女子 ファン・ジョンウム(秘密)

優秀演技賞

毎日連続劇部門
男子 キム・ソックン(ルビーの指輪)
女子 イ・ソヨン(ルビーの指輪)

長編ドラマ部門
男子 チョ・ジョンソク(最高だ、イ・スンシン)、チョ・ソンハ(王さんとこの家族たち)
女子 イ・ミスク(最高だ、イ・スンシン)、イ・テラン(王さんとこの家族たち)

ミニシリーズ部門
男子 オ・ジホ(職場の神)
女子 ユン・ア(総理と私)

中編ドラマ部門
男子 チュ・サンウク(グッド・ドクター)
女子 ムン・チェウォン(グッド・ドクター)

助演賞
男子 ペ・スビン(秘密)
女子 イ・ダヒ(秘密)

新人演技賞
男子 チョン・ウ(最高だ、イ・スンシン)、ハン・ジュワン(王さんとこの家族たち)(ドラマ・スペシャル=ヨヌの夏)
女子 ア・イユ(最高だ、イ・スンシン)(きれいな男)、キョン・スジン(鮫)(TV小説=ウニ)

青少年演技賞
男子 ヨン・ジュンソク(鮫)
女子 キム・ユビン(天命)

連作・一幕劇賞
男子 ユ・オソン(ドラマ・スペシャル部門=母さんの島、馬鬼)
   チェ・ダニエル(特集ドラマ部門=恋愛を期待する)
女子 ハン・イェリ(ドラマ・スペシャル部門=ヨヌの夏)
   ボア(特集ドラマ部門=恋愛を期待する)

放送三社ドラマPDが選んだ演技者賞 チュ・ウォン(グッド・ドクター)

作家賞 ムン・ヨンナム(王さんとこの家族たち)

人気賞 チ・ソン(秘密)、 ムン・チェウォン(グッド・ドクター)

ベスト・カップル賞
チョ・ジョンソク + ア・イユ(最高だ、イ・スンシン)
チ・ソン + ファン・ジョンウム(秘密)
オ・ジホ + キム・ヘス(職場の神)
チュ・ウォン + ムン・チェウォン(グッド・ドクター)
イ・ボムス + ユン・ア(総理と私)

ネッティーズン賞 チュ・ウォン、ファン・ジョンウム


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2013 SBS演技大賞


2013 SBS演技大賞恒例の大晦日の夜、SBSプリズムタワーで開かれた授賞式が生放送された。総合司会は、この年のドラマで最も寄与したイ・ボヨンとキム・ウビン、そして司会常連のイ・ヒジェの三人が担当した。司会初めての2人に対して経験豊富なイ・ヒジェがリード役に回っていた。早口が目立ったイ・ボヨンはもう少しゆっくりと話せばよかった。

SBSの式典の構成と演出は上手であるが、今回、KBSと掛け持ちの人がかなりKBS側に流れたみたいで、少し淋しさが感じられた。それでもソ・ジソプとチョ・インソンの存在価値は大きかった。若手のイ・ミノとイ・ジョンソクが場に花を添えていた。「その冬、風が吹く」のソン・ヘギョは、国外での仕事のために欠席した。

MBCのハ・ジウォンに対して、SBSはイ・ボヨンの年となった。彼女が大賞と放送三社ドラマ制作者たちが選んだ今年の演技者賞に輝いている。大賞を逃したチョ・インソンには、SBS特別賞が用意されていた。彼の演技キャリア10年間はひとえにSBSのドラマ出演だけに捧げられたからであった。功労賞には、演技生活42年を迎えたキム・スミが選ばれた。彼女の受賞を祝賀したのは、「バリでの出来事」で息子役を演じたチョ・インソンであった。SBSでは、子役賞の授賞がなかった。

受賞者と作品

大賞 イ・ボヨン(君の声が聞こえる)

SBS特別賞 チョ・インソン

最優秀演技賞

長編ドラマ部門
男子 チョン・グワンニョル(熱愛)
女子 ナム・サンミ(結婚の女神)

中編ドラマ部門
男子 イ・ミノ(相続者たち)
女子 イ・ヨウォン(黄金の帝国)

ミニシリーズ部門
男子 ソ・ジソプ(主君の太陽)
女子 ソン・ヘギョ(その冬、風が吹く)

優秀演技賞

長編ドラマ部門
男子 キム・ジフン(結婚の女神)
女子 ワン・ピンナ(二人の女の部屋)

中編ドラマ部門
男子 ソン・ドンイル(張玉貞、愛に生きる)
女子 パク・シネ(相続者たち)

ミニシリーズ部門
男子 イ・ジョンソク(君の声が聞こえる)
女子 ソン・ユリ(出生の秘密)

特別演技賞

一幕・特集劇部門 キム・ミスク(事件番号113)、チョン・ウヌ(見知らぬ人)

長編ドラマ部門
男子 チャン・ヒョンソン(結婚の女神)
女子 チャン・ヨンナム(結婚の女神)

中編ドラマ部門
男子 イ・ヒョジョン(張玉貞、愛に生きる)
女子 キム・ソンニョン(相続者たち)

ミニシリーズ部門
男子 チョン・ウンイン(君の声が聞こえる)
女子 キム・ミギョン(主君の太陽)

ニュースター賞
イ・ダヒ(君の声が聞こえる)、カン・ミニョク(相続者たち)、キム・ソヒョン(怪しい家政婦)、
ソ・イングク(主君の太陽)、キム・ユリ(主君の太陽)、チョン・ウンジ(その冬、風が吹く)、
イム・ジュファン(愚か者の注意報)、キム・ジウォン(相続者たち)、
カン・ソラ(愚か者の注意報)、チェ・ジニョク(相続者たち)

放送三社ドラマPDが選んだ演技者賞 イ・ボヨン(君の声が聞こえる)

功労賞 キム・スミ

十大スター賞
チョ・インソン(その冬、風が吹く)、ナム・サンミ(結婚の女神)
イ・ジョンソク(君の声が聞こえる)、パク・シネ(相続者たち)
ソ・ジソプ(主君の太陽)、キム・ウビン(相続者たち)
イ・ヨウォン(黄金の帝国)、イ・ミノ(相続者たち)
イ・ボヨン(君の声が聞こえる)、ソン・ヘギョ(その冬、風が吹く)

視聴者が選んだ最高人気賞 イ・ミノ(相続者たち)

ベスト・カップル賞 イ・ミノ + パク・シネ(相続者たち)

ベスト・ドレッサー賞 イ・ミノ


posted by rekishinootoshimono at 03:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 韓国ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする